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令和8年度経済財政白書(年次経済財政報告)―成長型経済への本格的移行に向けた課題―第1章 景気の現状と課題 — 第1節 原油価格上昇の影響と物価・賃金の動向
2026年2月末の中東情勢緊迫化を受け、原油や関連商品の国際価格が上昇し、輸入物価・企業物価を押し上げた。政府は備蓄放出と代替調達を進め、7月には必要原油量をおおむね全量確保する見込みとなった。燃料油対策でガソリン価格は緊迫化前の水準をおおむね維持したが、石油・化学製品を通じた消費者物価への上昇圧力は続く見込みである。賃上げは堅調に進む一方、交易条件悪化が企業収益や家計の実質所得を下押しする圧力と...
令和8年度経済財政白書(年次経済財政報告)―成長型経済への本格的移行に向けた課題―第3章 物価環境の変化と成長資本の蓄積 — 第2節 我が国企業のバランスシート ―資本ストックの更なる蓄積に向けて―
我が国企業では、総資産が2000年代前半まで横ばいで推移した後に緩やかに拡大したが、主因は金融資産で、実物資産比率は低下している。感染症拡大期には借入と現預金が増え、中小企業では2023年度に総資産・売上高対比の借入分布がおおむね2019年度の姿に戻った一方、現預金の積み上がりは残る。設備更新の遅れによる資本ビンテージの長期化や、金利・中東情勢の不確実性を踏まえ、資金を設備投資へ有効に振り向けるこ...