農林水産省のレポート

農林水産省

米の価格高騰を検証し、安定供給へ制度・生産政策を再構築|第1章世界の食料需給不安に備える日本の食料安全保障政策

世界の食料需給は、人口増加と所得向上による需要拡大、気候変動、異常気象、地政学的リスク、国際物流の混乱などにより不安定化している。2025/26年度は世界の穀物生産量が29億8千万t、消費量が29億6千万tとなる見込みだが、中国を除く期末在庫率は13.5%にとどまる。日本は供給熱量の62%を輸入に依存し、2024年度の供給熱量ベース総合食料自給率は38%だった。政府は、国内生産力の強化、備蓄、肥料...

農林水産省

米の価格高騰を検証し、安定供給へ制度・生産政策を再構築|第2章持続的な農業発展と食料自給力の確保に向けた取組

原油価格・物価高騰や農産物価格の上昇、農業者の減少・高齢化、農地・農業水利施設の老朽化、気候変動や病害虫のリスクを背景に、我が国の農業は生産性と供給基盤の同時強化を迫られている。令和6(2024)年の農業総産出額は10兆7,801億円、生産農業所得は3兆9,649億円となった一方、農業経営体数や基幹的農業従事者数は減少した。政府は、経営継承、新規就農、法人化、雇用・外国人材の確保、農地の集積・集約...

農林水産省

米の価格高騰を検証し、安定供給へ制度・生産政策を再構築|第3章農林水産物・食品輸出の拡大と「海外から稼ぐ力」の強化

人口減少や高齢化が進む中、農業生産基盤と食品産業を維持するため、政府は輸出拡大を基本計画に位置付けている。2025年の農林水産物・食品輸出額は1兆7,005億円となり過去最高を更新したが、2兆円の中間目標には届かなかった。2030年の5兆円目標に向け、31の輸出重点品目、国・地域別目標、マーケットイン型の産地形成、認定品目団体や輸出支援プラットフォームによる支援、規制協議、食品産業の海外展開、訪日...

農林水産省

米の価格高騰を検証し、安定供給へ制度・生産政策を再構築|第4章食料安全保障と持続的な食料システムの構築

食品アクセスの確保、食品産業の持続的発展、合理的な費用を考慮した価格形成、食品安全、食料消費と食・農のつながりに関する取組を整理する。買物困難者や経済的困窮者への支援、物流・技術革新、取引適正化、リスク管理、国産農産物の消費拡大、食育・和食文化の継承を通じ、平時と不測時の双方で持続的な食料供給を目指している。

農林水産省

米の価格高騰を検証し、安定供給へ制度・生産政策を再構築|第5章みどり戦略で進む環境と調和した食料システム

気候変動や資材調達の不安定化を背景に、農林水産省は2021年策定の「みどりの食料システム戦略」と2022年施行の「みどり法」に基づき、農林水産業の生産力と持続性の両立を進めている。2050年の農林水産業CO2ゼロエミッション化など14のKPIを掲げ、環境負荷低減の認定・支援、技術開発、有機農業、温室効果ガス削減、食品ロス削減、資源循環、再生可能エネルギー、環境負荷の見える化を展開する。農村の多面的...

農林水産省

米の価格高騰を検証し、安定供給へ制度・生産政策を再構築|第6章人口減少下の農村振興と多様な人材・地域資源の活用

第6章は、人口減少と高齢化が進む農村で、関係人口の創出、移住・定住、所得・雇用の確保、生活インフラと共同活動の維持、中山間地域の農業、鳥獣被害対策、都市農業や農村の魅力発信を進める取組を整理している。農村では高齢化率が都市部より先行し、山間農業地域の人口は2050年までに2020年比で5割以上減少すると見込まれる。一方、農泊、農福連携、半農半X、地域おこし協力隊、農村RMO、ジビエ、棚田・農業遺産...

農林水産省

米の価格高騰を検証し、安定供給へ制度・生産政策を再構築|第7章東日本大震災・自然災害からの農林水産業の復旧復興と防災

東日本大震災と東京電力福島第一原発事故、近年の地震・豪雨等による農林水産業の被害と復旧状況を整理し、農地整備、営農再開、担い手確保、安全性確保、損害賠償などの取組を示す。併せて、能登半島地震等への対応、激甚災害による負担軽減、国土強靱化、流域治水、渇水・高温対策、農業版BCP、家庭備蓄を通じた災害への備えを説明する。

農林水産省

米の価格高騰を検証し、安定供給へ制度・生産政策を再構築

令和6(2024)年夏以降、米は生産量が需要量を下回り、民間在庫が減少する中で、災害情報や購買増加を契機に品薄感が強まり、令和7(2025)年には小売価格が前年の約2倍に高騰した。政府は備蓄米の売渡し、輸入入札の前倒し、流通実態の緊急調査を実施し、統計と需給見通しも見直した。今後は、食糧法改正の検討による報告制度や民間備蓄、需要に応じた生産、輸出・米粉需要の拡大、水田政策の転換などを通じ、生産性向...