財総研 法人企業景気予測調査(令和8年7~9月期)の結果

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概要

内閣府・財務省の令和8年7~9月期調査では、大企業の自社景況判断と国内景況判断がともに「上昇」超となった一方、中堅企業と中小企業では項目により「下降」超が続いた。雇用は全規模で「不足気味」超となり、企業収益は売上高4.1%、経常利益2.3%の増加見込み、設備投資は11.0%の増加見込みとなった。設備投資対象、人手不足の経営への影響、調査対象とBSIの算出方法も示している。

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要点

  • 大企業の自社景況判断BSIは5.3%ポイントで、2期ぶりに「上昇」超となった。
  • 雇用は全規模で「不足気味」超が続き、大企業は61期連続となった。
  • 令和8年度は売上高4.1%、経常利益2.3%、設備投資11.0%の増加見込み。
  • 設備投資対象は、大企業・中堅企業で「ソフトウェア」、中小企業で「工具、器具及び備品」の重要度が最も高い。

概要

「法人企業景気予測調査(令和8年7~9月期調査)結果の概要」は、内閣府・財務省が公表した四半期統計調査の結果である。調査は、経済活動の主要部分を占める企業活動を把握し、経済の現状と今後の見通しに関する基礎資料を得るため、四半期ごとに実施されている。調査時点は令和8年8月15日で、判断項目は令和8年7~9月期、令和8年9月末、10~12月期、12月末、令和9年1~3月期、3月末を対象とする。計数項目は令和8年度の実績見込みを対象とし、設備投資(四半期)のみ令和8年7~9月期の実績見込みを対象とする。

結果は、「貴社の景況」「国内の景況」「雇用」「企業収益」「設備投資」の5項目に加え、「今年度における設備投資の対象」「人手不足が会社経営に与える影響」の2項目を示す構成で整理されている。景況や雇用、設備の現状判断と先行きの見通しを、企業規模別・業種別に比較できる内容となっている。

BSIは、前期または基準時点と比べて「上昇」と回答した企業の構成比から「下降」と回答した企業の構成比を差し引いた指標である。例えば、上昇40.0%、不変25.0%、下降30.0%、不明5.0%の場合、BSIは10.0%ポイントとなる。

影響

人手不足が会社経営に与える影響として、大企業では「業務負担・勤務時間の増加」が62.8%で最も大きく、次いで「賃上げに伴う人件費の上昇」41.7%、「採用コストの増加」41.5%となった。製造業では「技術伝承・人材育成の停滞」が48.1%、中小企業では同じ影響が30.8%となっている。

中堅企業では「業務負担・勤務時間の増加」が58.5%、中小企業では「賃上げに伴う人件費の上昇」が47.1%で、それぞれ人手不足の影響度が最も大きいとされた。

詳細

「貴社の景況」では、令和8年7~9月期の全産業の現状判断BSIが、大企業5.3%ポイント、中堅企業0.8%ポイント、中小企業▲10.9%ポイントとなった。大企業は令和8年1~3月期以来2期ぶりの「上昇」超である。令和8年10~12月期の見通しは大企業6.0、中堅企業5.0、中小企業▲2.8、令和9年1~3月期はそれぞれ4.6、2.7、▲6.4となっている。大企業の寄与の大きい業種は、生産用機械器具製造業23.4、情報通信機械器具製造業19.9、サービス業7.6などである。

「国内の景況」では、令和8年7~9月期の現状判断BSIが大企業2.9%ポイント、中堅企業▲4.3、中小企業▲19.2となった。大企業は2期ぶりに「上昇」超となり、10~12月期と令和9年1~3月期の見通しは2.4と1.8である。中堅企業と中小企業は両時期とも「下降」超の見通しで、数値は中堅企業▲0.7、▲2.0、中小企業▲13.6、▲13.8である。

「雇用」では、令和8年9月末の従業員数判断BSIが、大企業26.7%ポイント、製造業22.8、非製造業28.5、中堅企業34.3、中小企業27.8となり、いずれも「不足気味」超である。令和8年12月末と令和9年3月末の見通しも、全規模で「不足気味」超となっている。

「企業収益」では、令和8年度の売上高が全産業4.1%、製造業5.7%、非製造業3.5%の増収見込みで、経常利益は全産業2.3%、製造業5.8%、非製造業1.0%の増益見込みである。売上高は金融業、保険業を含まない。推計は、令和7年度・令和8年度の双方に回答した法人を基に行い、売上高8,152社、経常利益8,759社を対象とした。

「設備投資」では、令和8年9月末の生産・販売などのための設備判断BSIが大企業4.4%ポイント、中堅企業5.8、中小企業9.7となり、いずれも「不足」超である。令和8年度の設備投資額は全産業11.0%、製造業12.7%、非製造業10.2%の増加見込み。対象はソフトウェア投資額を含み、土地購入額を除く。有形固定資産及びソフトウェアの新設額を設備投資として扱う。

「今年度における設備投資の対象」は、10項目中3項目以内の複数回答による回答社数構成比で示された。全産業では、大企業がソフトウェア55.7%、生産・販売等の機械及び装置(情報機器を除く)49.4%、工具、器具及び備品35.8%の順に重要度が高い。中堅企業はソフトウェア51.4%、中小企業は工具、器具及び備品44.9%が1位である。

調査対象は資本金1千万円以上の法人で、「大企業」は資本金10億円以上、「中堅企業」は1億円以上10億円未満、「中小企業」は1千万円以上1億円未満と定義される。「電気・ガス・水道業」及び「金融業、保険業」は資本金1億円以上の法人のみが対象である。全産業の母集団法人数は877,075、標本法人数は14,448、回答法人数は11,244、回収率は77.8%である。

景況判断のBSIは、前四半期と比較した「上昇」-「下降」の社数構成比である。設備判断は「不足」-「過大」、従業員数判断は四半期末の「不足気味」-「過剰気味」の社数構成比で算出される。なお、次回公表予定日は令和8年12月10日(木)だが、公表予定日は変更されることがある。

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