高市総理は令和8年第11回経済財政諮問会議・第7回日本成長戦略会議の合同会議を開催しました
概要
令和8年7月21日、高市総理は合同会議で『日本成長戦略』と『骨太方針』を取りまとめ、『地域未来戦略』の報告を受けた。政府は国内投資を促し、強い経済と財政の持続可能性を一体的に実現する方針を示した。官民投資ロードマップ、地域産業クラスターなどの計画、複数年度の投資計画を基本とする予算編成改革を進める。中長期経済財政計画は2040年度までを対象に、設備投資・GDP目標や財政運営目標を掲げる。
要点
- 「強い経済」の構築と「財政の持続可能性」を一体的に実現する方針を示した。
- 戦略分野ごとに官民投資ロードマップを策定した。
- 地域未来戦略は三類型の計画で推進する。
- 「『強く豊かな日本』投資枠」を創設し、複数年度計画を基本とする予算編成改革を行う。
概要
令和8年7月21日、高市総理は令和8年第11回経済財政諮問会議・第7回日本成長戦略会議の合同会議を開催した。会議では『日本成長戦略(案)』と『経済財政運営と改革の基本方針2026(案)』を議論し、『日本成長戦略』と『骨太方針』を取りまとめた。『地域未来戦略』の取りまとめも報告された。骨太方針の副題は「『責任ある積極財政』元年 ~日本の挑戦を起動する!~」。
政府は、潜在成長率が主要先進国と比べ低迷する一方、技術革新力や労働効率性を表す数値は他国と遜色なく、国内投資が不足しているとの認識を示した。行き過ぎた緊縮志向と未来への投資不足の流れを断ち切り、国内投資をてこ入れする。
影響
官民投資で供給力を強化し、雇用と所得を増やし、消費マインドを改善し、事業収益を上げ、税率を上げずとも税収が自然増に向かう、GDP拡大の下での好循環を実現するとしている。
地域では複数年計画の下、政府が伴走支援し、サプライチェーンから人材育成エコシステムまで、広域かつ質の高い産業集積を目指す。
債務残高対GDP比の安定的低下を財政運営目標の中核に置き、市場の信認に配意して財政の持続可能性を確保する。国民や国内外の市場関係者への透明で一貫した説明を通じ、市場の信認を確保するとしている。
詳細
危機管理投資・成長投資から17分野を選び、学識経験者や企業関係者など延べ186人が参加して54回議論し、官民投資ロードマップを策定した。半導体量産拡大やゲームを足元の収益源、フィジカルAIや植物工場を次の稼ぎ頭、量子やフュージョンを研究開発支援から始める成長の芽として挙げた。製品・技術はリスク低減、海外市場獲得の可能性、関連技術の国際優位性から絞り込んだ。
地域未来戦略は『戦略産業クラスター計画』『地域産業クラスター計画』『地場産業成長プラン』の三類型で推進する。前者は戦略17分野に関連する企業の大規模投資を起点に、政府地方機関と自治体が連携して広域計画を策定する。後二者は都道府県や基礎自治体が地域資源を活用・発展させる計画を策定する。政府は人材育成、サイバーセキュリティ、スタートアップなど8つの分野横断的課題への措置を実施する。
通常の歳出とは別に「『強く豊かな日本』投資枠」を設け、要求上限を設けず、複数年度計画に基づく要求を基本とする。年末に向けた予算編成過程で、投資事業計画や主な予算事業を盛り込む複数年度の『日本成長戦略実行計画』を取りまとめる。各担当大臣は実行計画に盛り込む施策を概算要求段階から提案し、地域未来戦略予算パッケージではインフラ整備、民間投資支援、人材育成などを具体化する。
中長期経済財政計画は2040年度までを計画期間とし、同年度に国内民間設備投資250兆円、GDP1,100兆円に迫る水準を目指す。できるだけ早期に実質1%超、名目3%超の成長を定着・引き上げる目標も掲げた。債務残高対GDP比の安定的低下を財政運営目標の中核に据え、通年の国債発行額などを具体化する。
政府は2025年度補正予算で補正後の国債発行額を前年度以下に抑えた。2026年度予算では一般会計の新規国債発行額を2年連続で30兆円未満とし、6月の補正予算でも国債の市中発行額を増やさず対応したと説明した。令和9年度を「責任ある積極財政 元年」とし、予算編成改革を来年度予算に反映する。