金子国交相会見:自動運転基準合意と災害・交通対応
概要
金子恭之国土交通大臣は、国連のWP.29でレベル4自動運転システムの国際基準が合意されたと報告した。基準は車両の安全性に加え、メーカーの組織体制や製造・販売後のモニタリングを求める。会見では、岩手県沖地震、西日本の大雨、中東情勢、ANAのシステム変更、リニア中央新幹線静岡工区について、被害状況や政府の対応、今後の方針を説明した。
要点
- レベル4自動運転システムの国際基準が合意された。
- 地震と大雨への初動対応、情報収集、避難周知を継続している。
- ホルムズ海峡通過後も日本関係船舶35隻が残る。
- ANAには原因究明と再発防止を指示し、静岡工区では早期着工に向けて手続が円滑に進むことを期待している。
概要
2026年6月26日の会見で、国土交通省は自動運転、災害、海上安全、航空サービス、鉄道整備という複数分野の政策課題を説明した。
ジュネーブで開かれたWP.29では、国土交通省職員が共同議長として議論を主導し、レベル4自動運転システムの国際基準策定に至った。
大臣は、この合意を自動運転社会実現本部の基準調和の取組の成果の一つと位置づけ、安全で安心な自動運転に向けて国際議論を主導する考えを示した。
主要数値
- 会見日
- 2026年6月26日
- WP.29開催期間の開始日
- 2026年6月23日
- 地震の最大震度
- 最大震度6強
- 大雨対応ホットラインの市町村数
- 83市町村
- ホルムズ海峡通過船舶数
- 日本関係船舶2隻
- 通過後に残る日本関係船舶数
- 35隻
- ANA新システム対象搭乗分の開始日
- 2026年5月19日
影響
自動運転基準は、メーカーに安全な車両だけでなく、適切な組織体制の構築と製造・販売後のモニタリングを求めるため、安全確保を車両単体から運用全体へ広げる。
台風の進路にあたる地域の住民には、ハザードマップの確認や避難の準備、防災気象情報・避難情報・交通事業者の運行情報の確認、早めの避難行動が呼びかけられている。
海上交通では、日本関係船舶、とりわけ船員の安全確保が最重要とされている。航空サービスでは、システム変更に伴う利用者への丁寧な対応、原因究明、再発防止が求められている。
詳細
地震では、6月25日7時30分の発生後、6月26日6時時点で所管施設の被害は確認されず、断水や水道水の濁り、道路の通行止め、鉄道の運転見合わせは解消した。国土交通省は非常体制、特定災害対策本部会議、巡視船艇・航空機、防災ヘリ、リエゾン、JETTで調査と支援ニーズ把握を進めた。
大雨では、梅雨前線と台風第7号の影響で九州から関東甲信地方にかけて交通障害や山口県・鹿児島県のがけ崩れ被害が発生した。気象庁との警戒呼びかけ、83市町村とのホットライン、排水ポンプ車などの派遣、JETTによる説明を実施している。
中東情勢では、攻撃事案の報告を受けてIMOの避難計画が一時停止された一方、日本関係船舶2隻がホルムズ海峡を通過した。残る35隻について、国土交通省は外務省などと連携して情報収集と情報提供を続ける。
ANAは5月19日以降の国内線搭乗分から旅客サービスを新システムへ刷新し、オンラインチェックインなどの事案が発生した。航空局は、利用者への丁寧な対応、原因究明、再発防止を指示した。
リニア中央新幹線静岡工区では、大井川流域の住民説明会などの手続が進む。静岡県は来月の着工容認を決定した事実はないとしつつ、知事は6月23日に近く考えを示す可能性を県議会で述べた。国土交通省は関係自治体とJR東海に連携し、早期着工と早期開業に向けた環境整備を進める。