「電気事業法の一部を改正する法律案」が参議院本会議で可決・成立
概要
「電気事業法の一部を改正する法律案」は2026年7月17日に参議院本会議で可決され、成立しました。電力の安定供給とエネルギー安全保障の推進に向け、大規模な地域内・地域間送電線や大規模電源の整備、電気事業の安定的・持続的発展に向けた環境整備、太陽電池発電設備等の安全性向上に関する措置を講じます。一部の規定を除き、公布後9月以内に施行されます。
要点
- 「電気事業法の一部を改正する法律案」が2026年7月17日に参議院本会議で可決され、成立しました。
- 大規模送電線・大規模電源の整備促進などにより、供給力の確保を図ります。
- 小売電気事業の適正化と、中長期市場・需給調整市場を含む電力取引の促進を進めます。
- 太陽電池発電設備の支持物等を対象に技術基準適合性を確認し、関係事業者の協力により安全性を高めます。
概要
2026年7月17日(金曜日)、「電気事業法の一部を改正する法律案」が参議院本会議で可決され、成立しました。改正の対象は、大規模送電線・大規模電源の整備促進、電気事業の安定的・持続的発展のための環境整備、太陽電池発電設備等の安全性向上です。
ロシアによるウクライナ侵略や中東情勢の緊迫化により国際的なエネルギー情勢が変化する一方、国内ではDXやGXの進展による電力需要の増加が見込まれています。こうした状況を踏まえ、電力の安定供給を確保し、エネルギー安全保障を推進するための措置が盛り込まれました。
影響
改正法は、送電線・大規模電源の整備促進などを通じて供給力を確保し、電力の安定供給とエネルギー安全保障の推進に資する措置を講じます。
電気事業の安定的・持続的発展に向けた環境整備と、太陽電池発電設備等の安全性向上を進めます。
詳細
経済産業大臣が、大規模発電事業者の大規模電源の整備計画や、一般送配電事業者等の地域内送電線等の整備計画を認定します。電力広域的運営推進機関(電力広域機関)は、財政投融資等を活用して、整備等に必要な資金を貸し付けます。電力広域機関は、電気の需給状況の監視や供給力確保の促進等を行う認可法人です。
電力広域機関が行う、一般送配電事業者等への地域間送電線等の整備資金の貸付けについて、財政投融資等を活用して原資を拡充します。また、北海道・東京など供給エリアを越えた電力取引で生じる値差収益を国庫納付し、電力広域機関への補助を通じて地域間・地域内送電線の整備等に活用します。
大規模発電事業者が大規模電源を休廃止する際には、一般送配電事業者等と事前に協議することを定めます。
小売電気事業の適正化に向け、小売電気事業者の登録取消事由に一定期間の休止等を追加します。さらに、現行の翌日市場に加え、安定供給の確保の観点で重要となる中長期市場や需給調整市場を開設する各卸電力取引所を、経済産業大臣が指定・監督できるようにします。
太陽電池発電設備の設計不備による事故を防ぐため、支持物等を、登録適合性確認機関による工事前の技術基準適合性確認の対象とします。製品・施工不良等について設置者だけでは原因究明や再発防止が困難な場合には、製造・輸入販売事業者や工事業者に必要な協力を求める措置を設けます。
施行時期は、一部の規定を除き、法律の公布後9月以内です。