農畜産業振興機構がよつ葉乳業と豊富牛乳公社の物流イノベーションによる持続可能なミルク・サプライチェーン構築の取り組みについて報告している。
両社では、酪農家から消費者までの一貫したサプライチェーンの最適化により、品質向上とコスト削減、環境負荷軽減を実現している。特に、北海道という地理的特性を活かした効率的な物流システムの構築が注目される。
よつ葉乳業では、酪農家からの集乳の効率化、工場間の連携強化、配送ルートの最適化により、輸送コストの削減と品質保持を両立している。IoT技術を活用した温度管理システムにより、生乳の品質管理を徹底している。
豊富牛乳公社では、地域密着型の小規模乳業として、短距離輸送による鮮度保持とコスト削減を実現している。また、地域内循環型のサプライチェーンにより、地域経済の活性化にも貢献している。
環境配慮の取り組みでは、輸送効率の向上による CO2 削減、リターナブル容器の使用、再生可能エネルギーの活用などが実施されている。特に、配送ルートの最適化により、燃料消費量の大幅な削減を実現している。
デジタル技術の活用では、需要予測システム、在庫管理システム、配送管理システムの導入により、無駄のない効率的な物流を実現している。また、酪農家との情報共有システムにより、計画的な集乳と生産調整が可能となっている。
今後は、これらの取り組みを他地域にも展開し、全国的な持続可能なミルク・サプライチェーンの構築を目指している。また、新技術の導入により、さらなる効率化と品質向上を図る方針である。