農畜産業振興機構が山形県JA鶴岡の特産品である「だだちゃ豆」について詳しく紹介している。
だだちゃ豆は、山形県鶴岡市周辺で栽培される枝豆の在来品種で、その卓越した食味から「日本一の枝豆」と称されている。「だだちゃ」は庄内地方の方言で「お父さん」を意味し、地域に根ざした愛着のある名称となっている。
品種特性として、他の枝豆と比較して甘味と旨味が格段に強く、独特の芳香があることが特徴である。この優れた食味は、鶴岡の気候風土と土壌条件が相まって生み出されるものとされている。
JA鶴岡では、品質維持のため厳格な栽培管理を行っている。種子の自家採種、適期播種、適切な栽培管理により、高品質なだだちゃ豆の生産を実現している。また、収穫から出荷までの鮮度管理も徹底されている。
生産・販売戦略では、ブランド価値の維持向上を重視し、栽培地域の限定、品質基準の厳格化、トレーサビリティの確保などに取り組んでいる。また、贈答用商品の開発や首都圏での販促活動も積極的に展開している。
地域経済への貢献も大きく、だだちゃ豆を目当てとした観光客の増加や、関連商品の開発により地域活性化にも寄与している。加工品では、だだちゃ豆を使用したアイスクリーム、菓子類なども開発されている。
今後は、ブランド価値の維持と生産技術の向上、後継者の育成などにより、持続可能な産地づくりを目指している。