金子国交相会見、物流効率化やリニア静岡工区などを報告
概要
2026年7月10日の金子恭之国土交通大臣会見では、5件の法定白書の閣議決定、物流効率化の調査結果、リニア中央新幹線静岡工区、中東情勢下の日本関係船舶、交通空白について説明された。物流ではトラック運転手の拘束時間と荷待ち・荷役等の時間が短縮し、ホルムズ海峡では日本関係船舶の通過が進んだ。交通空白の経済・社会的影響は年間約10兆円と試算され、国土交通省は地域公共交通の持続可能性確保を進める。
要点
- 法定白書5件が閣議決定され、国会への報告が行われる。
- 物流の各種調査で、拘束時間と荷待ち・荷役等の時間の短縮が確認された。
- 静岡工区は大きな節目を迎えたが、本格工事はこれから始まる段階にある。
- 交通空白の解消は、成長戦略の一翼を担う成長投資と位置付けられた。
概要
2026年7月10日、金子恭之国土交通大臣は、法定白書、物流の効率化、リニア中央新幹線の静岡工区、中東情勢、交通空白に関する報告と受止めを示した。白書の閣議決定から個別の調査結果、安全確保、地域交通政策まで、国土交通行政に関係する複数の事項が扱われた。
会見では、物流の効率化に関する数値、静岡工区の協定締結予定、日本関係船舶の通過状況、交通空白の影響規模が示された。大臣は、各事項について今後も関係者や関係省庁と連携し、効率化、安全確保、早期整備に向けた環境整備、交通空白の解消に取り組む考えを述べた。
主要数値
- 会見日
- 2026年7月10日
- 閣議決定された令和8年版白書の件数
- 5件
- 2025年度のトラックドライバー1運行当たり平均拘束時間
- 10時間13分
- 前年度比の平均拘束時間短縮
- 1時間33分短縮
- 荷待ち・荷役等の時間の変化
- 約3時間から約2時間へ、1時間短縮
- 自然環境保全協定の締結予定日
- 2026年7月18日
- 国土交通省が静岡工区の対話を支援してきた基準年
- 2020年以降
- 7月7日から9日にホルムズ海峡を通過した新たな日本関係船舶
- 22隻
- 通過船舶に含まれる日本向け大型原油タンカー
- 6隻
- 当初の日本関係船舶の残数
- 45隻
影響
物流では、トラックドライバーの平均拘束時間と荷待ち・荷役等の時間が短縮した。宅配便でも宅配ボックスや置き配など、配達員との対面によらない受取方法の利用が進み、再配達率が改善する結果となっている。
EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社は、交通空白の経済・社会的影響が年間約10兆円に及ぶと試算した。大臣は、この試算を交通空白解消の取組を深化・加速化する際の貴重な参考指標と認識している。
ホルムズ海峡を通過した日本関係船舶では、乗組員の健康状態に問題はなく、船体にも異常はないと報告された。残る船舶について、国土交通省は情報収集と関係者への情報提供を続け、外務省をはじめとする関係省庁と連携して安全確保を図る。
詳細
閣議では、令和8年版の首都圏白書、土地白書、観光白書、交通政策白書、水循環白書が決定された。これらはそれぞれの関連法令に基づき、政府から国会に報告される。
物流調査では、2025年度のトラックドライバーの1運行当たり平均拘束時間が10時間13分となり、前年度より1時間33分短縮した。荷待ち・荷役等の時間は約3時間から約2時間となった。大臣は、これらの結果が、2025年4月から施行されている改正物流効率化法に基づく取組が着実に進んでいることを示すものと考えていると述べた。国土交通省は、2026年3月に閣議決定された総合物流施策大綱に基づき、さらなる効率化に取り組む。
リニア中央新幹線では、2026年7月18日に静岡県とJR東海が自然環境保全協定を締結する予定である。大臣は、これにより品川・名古屋間の早期開業に向けた長年の課題に目処がつき、大きな節目を迎えると説明した。一方、JR東海からトンネル掘削工事の着手時期は未定と聞いている。国土交通省は、早期整備に向けた環境を整え、関係自治体やJR東海と連携する。
中東情勢をめぐっては、2026年7月7日から9日に新たに日本関係船舶22隻がホルムズ海峡を通過し、その中には日本向け大型原油タンカー6隻が含まれた。乗組員の健康状態と船体に異常はなく、残る日本関係船舶は当初45隻から4隻となった。通過準備の状況は船舶ごとに異なるため、国土交通省は個別の言及を控えつつ、残る船舶の安全確保を続ける。
交通空白対策では、国土交通省が取組方針2026に基づき、集中対策期間の先も見据えて、地方自治体、民間の関係者、関係省庁との連携を強化する。大臣は、交通空白を解消し、持続可能な地域公共交通を実現するため、取組に全力を尽くす考えを示した。