IPA、AI時代のデータスペース技術をオープンソースで公開
概要
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は、企業・組織・国境を横断する分散型データマネジメントの相互運用性確立と、AIを支えるリアルデータ活用基盤の社会実装加速を目的に、Open Data Spaces(ODS)の主要成果物を公開した。成果物には参照アーキテクチャ、技術仕様、参照実装ソフトウェア、SDK、事業者・技術者向けガイドブックが含まれる。IPAは展示会での普及活動を行い、今後もODSによるデータ共有・流通の課題解決を推進する。
要点
- ODSを設計思想から導入指針まで一体的に公開した。
- 企業・組織・国境を越えるデータ連携の共通基盤を目指す。
- AI活用、産業競争力、社会課題対応への展開を見込む。
- 成果物は国際展示会で紹介され、普及活動につなげられる。
概要
Open Data Spaces(ODS)は、国や組織ごとの多様性を尊重しながら、オープンでスケーラブルな分散データマネジメントを実現する技術コンセプトである。
IPAデジタルアーキテクチャ・デザインセンター(DADC)は、2025年2月にODSの初期構想を示すホワイトペーパーを公開した。
2025年8月から、NEDO事業でアーキテクチャ設計を統括し、プロトコル設計やミドルウェア開発への助言を本格化した。
2025年10月のDSA、RRI、東京大学大学院情報学環との共同推進合意を経て、ODSのグローバルプロモーション事務局を担った。
主要数値
- 成果物公開日
- 2026年4月1日
- ODS活動開始時期
- 2025年8月
- 2025年度の主な成果物数
- 8件
- ハノーバーメッセ2026開催期間
- 2026年4月20日から4月24日
- 最終更新日
- 2026年5月1日
影響
ODSは、AI時代にリアルデータを活用する基盤として、企業や組織が分散したデータを連携させる際の相互運用性向上に寄与することを目指す。
自動車やロボティクスなどでソフトウェアの重要性が高まる中、戦略的なデータシェアリングは企業の競争優位を左右する経営課題と位置付けられる。
安全なデータ共有・流通の仕組みは、カーボンニュートラル、資源循環型社会、サプライチェーン断絶への対応など、経済・社会課題の解決に関係する。
詳細
2025年度の成果物は8件で、設計思想を説明する「Why Open Dataspaces」、参照文書のODS-RAM V2、相互運用性のための技術仕様を定めるODPを含む。
「Open Data Spaces Middleware」はODPの参照実装であるオープンソースソフトウェア群として提供される。
開発者向けには、OnboardingおよびSemanticsのSDKと関連ドキュメンテーション群を用意した。
事業者向けガイドブックは、開発事業者とユーザー事業者を対象に、参入判断、担える役割、初期投資の考え方を整理している。
技術者向け導入ガイドブックは、ODSの技術的全体像と基礎を示し、採用・導入やサービス提供に向けた設計、実装、運用の着手を支援する。
成果物は、2026年4月20日から4月24日にドイツ・ハノーバーで開催されるハノーバーメッセ2026の「ODS Explore」で講演・展示される。なお、成果物一覧は2026年5月1日にアクセシビリティ対応のため差し替えられた。