ランサムウェア被害から学ぶ教訓集を公開しました
概要
独立行政法人情報処理推進機構セキュリティセンターによる、ランサムウェア被害事例から抽出した教訓集。侵入型ランサムウェア攻撃の特性、経営・リスク管理、インシデント対処について、経営者向けとインシデント対応部門向けに整理し、今後の事案への備えやインシデント対応計画、事業継続計画(BCP)の充実強化に活用することを目的とする。
要点
- 侵入型ランサムウェア攻撃では、重要資産の暗号化と情報の持ち出しによる2重の脅迫が行われる。
- 暗号化の発覚時点では攻撃者の活動が最終段階にあり、組織には時間的猶予がない。
- 侵害調査、復旧、業務継続、外部公表には、情報システム部門・事業部門・経営者の緊急判断が必要である。
- ランサムウェアの脅威に立ち向かうには、経営者の理解と関与が非常に重要である。
概要
ランサムウェア攻撃の被害は、組織の規模を問わず多発する状況が継続している。現在の「侵入型ランサムウェア攻撃」では、重要資産を暗号化し、持ち出した情報をたてに2重の脅迫を行うため、組織にとって深刻な脅威となっている。
暗号化が発覚した時点で攻撃者の活動は最終段階にある。組織は時間的猶予のない中で、侵害調査、復旧、業務継続の可否、外部公表など、複数の対応を進めなければならない。
本教訓集は、コンピュータウイルス・不正アクセス届出窓口が国内の複数の被害組織に行ったインタビューをもとに、被害発生時の出来事と対応を振り返り、他の組織でも起こり得る事項を教訓として整理したものである。
影響
本教訓集は、今後起こり得るランサムウェア事案への備えとして活用することが求められている。
インシデント対応計画や事業継続計画(BCP(Business Continuity Plan))の更なる充実強化に役立てることが示されている。
詳細
文書名は「ランサムウェア被害から学ぶ教訓集 ~ 経営者のためのランサムウェア対策ハンドブック ~」。独立行政法人情報処理推進機構セキュリティセンターが示している。
目次には「概要」「ランサムウェア事案の特性」「経営・リスク管理編」「インシデント対処編」「まとめ」に加え、「参考:公開ドキュメントにおけるランサムウェア対策の例」と「関連情報」が掲載されている。「概要」には「1.1 背景」「1.2 想定読者層」「1.3 構成」「1.4 本教訓集の留意点」が含まれる。
「経営・リスク管理編」では、「3.1 経営者による迅速な経営判断と明確な関与」「3.2 インシデント対応体制の整備」「3.3 事業継続計画への反映」「3.4 個人情報を含むデータの現状把握」「3.5 経営者主導の意思統一」「3.6 窃取されたデータの暴露への備え」を扱う。
「インシデント対処編」では、「4.1 バックアップとログの整合性確保」「4.2 基本的な対策の徹底」「4.3 EDR導入と定期ログ監査」「4.4 「漏えいなし」の証明は困難」「4.5 セキュリティベンダーとの関係構築」を扱う。
「参考:公開ドキュメントにおけるランサムウェア対策の例」では、IPA「情報セキュリティ10大脅威2026 解説書(組織編)」と、NIST IR8374 Rev.1 Ransomware Risk Management: A Cybersecurity Framework 2.0 Community Profileを挙げている。
「関連情報」では、「ランサムウェア対策特設ページ」などの関連情報と問い合わせ先を案内している。記載されている製品名、サービス名等は、各社の商標もしくは登録商標である。