令和8年版 水循環白書|第7章令和8年版 水循環白書—第7章 民間団体等の自発的な活動を促進するための措置
概要
事業者、国民、民間団体等による自発的な活動を健全な水循環の維持・回復に生かすため、政府は協働支援、企業登録・認証、人材育成、表彰、地域振興、情報発信を実施した。企業認証や水源地域の会議、環境調査・表彰などを通じ、活動の実践と共有を後押ししている。
要点
- 活動を支える人材、資金、信頼性の確保が課題として示されている。
- 企業や地域の取組を、支援・認証・表彰・情報共有によって後押ししている。
- 水環境、防災、森林、水源地域など幅広い分野で、官民や住民の連携を促している。
概要
第7章「民間団体等の自発的な活動を促進するための措置」は、事業者、国民、これらが組織する民間団体等の社会的活動が、健全な水循環の維持・回復に大きな役割を担うと述べる。活動を促すには、団体活動を運営する人材の発掘・活用・育成、資金確保、情報開示などによる信頼性向上への対応が必要とする。水環境だけでなく防災面も含め、産学官、NPO、一般住民が一体で取り組む必要性を示している。
影響
水源地域未来会議は、地域・分野を越えた情報共有や発信を通じて、課題解決や新しい取組につながるよう支援した。
水循環企業連携フェアは、企業の取組深化や関心向上を目的に開催され、会場とWEB配信を合わせて約220名が参加し、健全な水環境に資する取組の更なる促進を図った。
各種フォーラム、ウェビナー、シンポジウムや情報発信により、良好な水環境の保全・創出・活用、地域の魅力向上、関係者の連携を促進した。
詳細
協働活動への支援として、令和8年3月に企業等の森林づくり活動と森林機能への理解を促すため、林地の水資源貯留機能を簡易測定する手法を公表した。令和7年11月の「グッドプラクティス塾」と令和8年2月の「CDP ウォーター・環境省共催セミナー」では、優良事例を共有し、ウォーターポジティブや流域一体の取組、水関連情報の開示を促す情報発信を行った。全国水生生物調査の結果はウェブサイトで公開し、こどもや市民が参加する水辺の環境調査研修も実施した。農村の共同活動や里山林整備には交付金で支援した。
企業による健全な水循環に資する取組を促すため、「水循環企業登録・認証制度」を令和6年7月に創設した。令和7年度は145社を「水循環 ACTIVE 企業」として認証し、関心のある3社を「水循環 CHALLENGE 企業」として登録した。令和8年1月には優良事例の紹介などを行う「令和7年度水循環企業連携フェア」を開催した。
人材育成では、環境教育等の法律に基づく登録資格をウェブサイト等で周知した。河川法に基づき、河川環境の整備・保全などを自発的に行う民間団体等を河川協力団体に指定し、河川管理者と連携する団体として位置付けている。雨水利用事例集も、関係省庁等の会議や自治体職員向けセミナーで周知した。
表彰では、水資源行政に顕著な功績のあった2個人、5団体を水資源功績者として表彰した。第27回日本水大賞では群馬県立吾妻中央高等学校環境工学研究部が受賞し、2025日本ストックホルム青少年水大賞では沖縄県立宮古総合実業高校環境班が大賞を受賞した。第47回全日本中学生水の作文コンクールでは7,482編から最優秀賞1編、優秀賞9編、入選30編、佳作153編を選出した。
地域振興では、令和7年度に「水源地域未来会議」を6月に東京都千代田区、11月に岩手県盛岡市・雫石町で開催した。自治体や地元活動者が事例を紹介し、課題や工夫を話し合ったほか、有識者がインフラツーリズム等を講演した。情報発信では、令和7年6月の「水辺の環境活動フォーラム」、同年11月の「良好な環境を活用した観光推進ウェビナー」、同年12月の「良好な環境創出シンポジウム 2025」、令和8年1月の「令和7年度里海づくりシンポジウム~未来へつなぐ里海の知と実践~」を開催した。グリーンインフラ大賞にGREEN × EXPO賞を新設し、事例集を公開、優良事例ツアーを2回実施した。