【令和6年人口動態統計確定数の公表】 厚生労働省は令和7年9月16日、令和6年（2024年）人口動態統計（確定数）の概況を公表した。出生数は68万6173人（前年比4万1115人減）で明治32年の調査開始以来最少、合計特殊出生率は1.15（前年1.20）で過去最低を記録。死亡数は160万5378人（前年比2万9362人増）で過去最多となった。
【出生の動向と少子化の深刻化】 出生数68万6173人は前年の72万7288人から5.7%減少し、統計開始以来の最少を更新した。出生率（人口千対）は5.7で前年の6.0から低下、合計特殊出生率は1.15と前年の1.20から0.05ポイント低下し、いずれも過去最低となった。母の年齢別では30～34歳が最多（25万3444人）だが全年齢階級で減少、出生順位別でも第1子32万2476人（前年比1万6432人減）、第2子24万8662人（同1万7533人減）と全順位で減少した。
【死亡数増加と自然減の拡大】 死亡数160万5378人は調査開始以来最多を記録、死亡率（人口千対）は13.3で前年13.0から上昇。死因別では悪性新生物38万4111人（死亡総数の23.9%）、心疾患22万6388人（同14.1%）、老衰20万6887人（同12.9%）の順。新型コロナウイルス感染症による死亡は3万5865人（同2.2%）で第8位となった。自然増減数は△91万9205人と前年の△84万8728人より7万477人減少幅が拡大し、過去最大の自然減を記録。
【婚姻・離婚・死産の動向】 婚姻件数は48万5092組（前年比1万351組増）で婚姻率（人口千対）4.0、離婚件数は18万5904組（同2090組増）で離婚率1.55といずれも増加。死産数は1万5323胎（同211胎減）、死産率（出産千対）は21.8で前年の20.9から上昇した。年齢調整死亡率は男性14.2、女性7.8となり、男性は前年から上昇、女性は横ばいとなった。