イタリア政府、世界最長のつり橋建設計画を承認、IHIなど参画(イタリア、日本)

世界最長つり橋プロジェクトが大きく前進

イタリア政府は8月6日、シチリア州(シチリア島)とカラブリア州(イタリア本土南端)を結ぶ世界最長のつり橋となるメッシーナ海峡大橋建設計画の最終案を承認した。総投資額は135億3,200万ユーロで、中央径間が3,300メートルとなり、現在世界1位のトルコのチャナッカレ1915橋の2,023メートルを1キロメートル以上超える長さとなる。同プロジェクトは1971年から構想されていたが、2012年のマリオ・モンティ政権下での中断を経て、2022年にジョルジャ・メローニ現政権により協議が再開されていた。

IHI等日本企業が重要な役割を担う

経済計画と持続可能な開発に関する省庁間委員会(CIPESS)の承認を受け、イタリア大手ゼネコンのウィビルド(WeBuild)が率いる特定目的会社のユーロリンク(Eurolink)が、イタリア政府出資のメッシーナ海峡公団と106億ユーロの追加契約に調印した。ユーロリンクにはウィビルドのほかに、IHIなど4社が参画している。IHIは、ウィビルドと共同でルーマニア最長の大型つり橋であるブライラ橋を建設した実績を有し、トルコのつり橋であるイズミット湾横断橋(オスマン・ガーズィー橋)など、海外の大型橋梁建設において豊富な経験を持つ。

欧州交通ネットワークの戦略的拠点として位置づけ

本プロジェクトは橋梁だけでなく、シチリア側およびカラブリア側の高速道路や鉄道、駅などのインフラ整備も含まれており、40キロメートル以上の道路・鉄道網の敷設を計画している。EU域内の共通交通圏の創設に向けた「汎欧州運輸ネットワーク(TEN-T)」に組み込まれており、南イタリアの物流や経済活動の強化だけでなく、欧州および地中海地域の複合的な交通網の強化においても重要な役割を果たすと期待されている。

劇的な時間短縮効果と早期着工予定

サルビーニ・インフラ・交通相は、本計画が実現すれば現在鉄道で2~3時間を要する貨物や乗客の移動時間が15分に短縮されると述べた。また、IHIについて現在世界2番目の規模の橋梁(明石海峡大橋)を実現した企業であり、非常に専門性が高いと評価している。着工時期については2025年9月もしくは10月との見通しを示した。メローニ首相は、この大規模プロジェクトはイタリアの現在と未来への投資であり、雇用やさまざまな機会を提供し、次世代に結束したイタリアを遺産として残すことができると強調している。

※ この要約はAIによって自動生成されました。正確性については元記事をご参照ください。

関連記事