2025年のGDP成長率予測、「1.5~2.5%」に上方修正(シンガポール)

第2四半期のGDP成長が予想を上回り通年見通し上方修正

シンガポール貿易産業省(MTI)は8月12日、2025年第2四半期(4~6月)の実質GDP成長率が前年同期比4.4%だったと発表した。第1四半期の同4.1%から成長が加速し、7月に公表した第2四半期の速報値からも0.1ポイント上方修正された。産業別では製造業部門が5.2%、建設部門が6.0%とプラス成長を記録した一方、飲食サービス部門はマイナス0.5%と前年を下回った。2025年上半期の成長率は4.3%となり、こちらも0.1ポイント上方修正が行われた。

2025年通年成長予測を大幅に引き上げ

MTIは第2四半期のシンガポール経済が予測を上回る成長を記録したことを踏まえ、2025年通年の成長予測について5月時点の前年比「0.0~2.0%」から「1.5~2.5%」へと1.5ポイント引き上げた。この大幅な上方修正は、シンガポール経済の堅調な回復を示すものである。ただし、MTIは2025年後半にかけて世界経済および国内経済の成長が鈍化するとの見通しも同時に示している。

貿易統計も好調な推移を記録

MTI傘下のシンガポール企業庁(エンタープライズシンガポール)が同日発表した2025年第2四半期の貿易統計によると、貿易総額は約3,420億シンガポール・ドル(約39兆3,300億円)で、前年同期比7.1%増加した。輸出は11.7%増の約1,840億ドル、輸入は2.2%増の約1,580億ドルとなった。非石油部門の地場輸出額(NODX)は前年同期比7.1%増加し、エレクトロニクス製品が10.5%増加、非エレクトロニクス製品が6.0%増加した。

地場輸出の見通しは慎重を維持

2025年のNODXの見通しについては「1.0~3.0%増」と従来の予測を維持した。地場輸出はシンガポール国内で生産された物品の輸出を指し、再輸出を除いたものである。GDP成長率の大幅な上方修正に対し、地場輸出の見通しを据え置いたことは、輸出環境に対する慎重な見方を示している。世界経済の不確実性や貿易摩擦の影響を考慮し、製造業中心の輸出については保守的な予測を維持している姿勢が窺える。

※ この要約はAIによって自動生成されました。正確性については元記事をご参照ください。

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