経済産業省が2025年8月15日に発表した「令和7年8月6日からの低気圧と前線による大雨に伴う災害に関して被災中小企業・小規模事業者支援措置【第3報】」の内容です。
支援対象地域の拡大
第2報から熊本県の1町（上益城郡甲佐町）が災害救助法適用地域として追加され、支援措置の対象地域が石川県、山口県、熊本県、鹿児島県の合計17市町に拡大されました。具体的には石川県金沢市、山口県宇部市、熊本県では熊本市、八代市、玉名市、上天草市、宇城市、天草市、下益城郡美里町、玉名郡玉東町、玉名郡長洲町、上益城郡甲佐町、八代郡氷川町の13市町村、鹿児島県では薩摩川内市、曽於市、霧島市、姶良市の4市が対象となっています。
包括的支援制度の実施
経済産業省は被災中小企業・小規模事業者向けに5つの包括的支援措置を実施します。（1）日本政策金融公庫、商工組合中央金庫、信用保証協会、商工会議所等による特別相談窓口の設置、（2）運転資金・設備資金を対象とした災害復旧貸付等の実施、（3）融資額100％を一般保証と別枠で保証するセーフティネット保証4号の適用、（4）返済猶予等の既往債務条件変更、貸出手続迅速化、担保徴求弾力化の要請、（5）小規模企業共済契約者向けの原則即日低利融資による災害時貸付の適用となっています。
迅速な対応体制の整備
セーフティネット保証4号については近日中に官報で地域指定を告示予定ですが、信用保証協会では事前相談を既に開始しています。また、中小企業基盤整備機構では北陸本部、中国本部、九州本部、および中部経済産業局、中国経済産業局、九州経済産業局において迅速な対応体制を整備し、被災事業者の早期復旧を支援しています。
記事は、段階的な支援地域拡大により被災事業者への包括的な資金繰り支援と経営安定化措置を継続的に強化していることを示しています。