金融審議会「保険制度ワーキング・グループ」(第1回)議事録について公表しました。

|金融庁|元記事

概要

企業を取り巻くリスクの変化を背景に、再保険キャプティブ制度の創設を検討。事務局は制度設計の方向性を示し、委員らはリスク管理、健全性、対象種目、監督などの論点を議論した。制度創設にはおおむね賛成の意見が示され、再保険型を優先する方向が共有された一方、元受保険会社や保険契約者への影響、企業の管理体制、制度の実効性などを今後さらに検討することとなった。

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要点

  • 再保険キャプティブ制度の創設に向けた検討に、おおむね賛成の意見が示された。
  • 企業のリスク管理、キャプティブの健全性、元受保険会社による確認が主要論点となった。
  • 対象種目は第2分野から検討し、元受キャプティブは将来課題とする意見が多かった。
  • 対象を企業の非マスリスクに絞るべきとの意見も出された。

概要

会合は、企業や家計を取り巻く不確実性の高まりを踏まえ、企業の成長投資を後押しし、国民生活の安全安心を確保するための保険機能を強化するという諮問を受けて設置された。検討対象は再保険キャプティブ制度の創設と生命保険のセーフティネット制度の在り方である。

事務局は、自然災害の頻発化・激甚化などで企業のリスク移転が従来と同じ条件では成立しにくくなり、資本コストの最適化や説明責任への意識も高まっていると説明した。キャプティブは、企業がリスクの保有と移転を調整するリスクファイナンス手法の一つと位置付けられた。

影響

制度創設により、企業のリスクファイナンスの選択肢を広げ、リスクマネジメントの高度化や成長投資を支えることが期待されるとの意見が示された。国内に制度を設けることで、資本、リスク情報、専門人材や経験の蓄積につながるとの見方も述べられた。

詳細

再保険キャプティブは、企業が元受保険会社と契約し、元受会社がリスクの一部を企業グループ傘下のキャプティブへ再保険として移転する仕組みである。キャプティブは必要に応じて再保険市場へさらにリスクを移転し、企業は集約した情報を基にグループ内で保有するリスクと外部へ移転するリスクを判断する。

日本にはキャプティブ固有の制度がなく、再保険型の活用には保険会社免許が必要と説明された。日本企業は主にハワイ州など、制度が整備された海外で設立している。ヒアリングでは、保険の一元管理によるコスト最適化、元受会社が慎重なリスクへの対応、損害予防の効果をグループ内に還流することが利点として挙げられた。

事務局は、グループ内リスクのみを引き受ける特性を踏まえ、免許審査や最低資本金を最適化し、契約者をグループ内と認められる範囲に限定する案を示した。引受対象種目、ガバナンス、支払能力を確保する簡素な健全性規制も検討事項とした。

議論では、キャプティブ破綻時の元受会社や一般契約者への影響、企業のリスク管理能力と人材、再保険金の回収や担保、資本・資金のグループ内移動、外部委託の管理、税務上の予見可能性が論点となった。制度の実効性や対象種目を含め、次回以降も検討を深めることとなった。

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