企業会計審議会第57回監査部会議事録について公表しました。
概要
企業会計審議会第57回監査部会は、継続企業の前提に関する監査基準の改訂案と、不正対応に関する国内対応を審議した。案では、継続企業の評価期間を財務諸表の公表承認日後1年間とし、重要な不確実性が認められない場合にも監査報告書に独立区分を設ける。不正については、国内の不正リスク対応基準に改訂国際基準と同様の手続があるとして監査基準を改訂せず、実務指針で扱う方針。部会は意見を踏まえた修正を部会長に一任し、草案を速やかにパブリックコメントに付すこととした。改訂監査基準は2028年3月決算から実施する案である。
要点
- 継続企業の前提に関する評価期間と監査報告書の記載を拡充する改訂案が審議された。
- 不正対応では監査基準を改訂せず、実務指針で扱う方針が示された。
- 意見を踏まえた修正後、公開草案を速やかにパブリックコメントに付すこととなった。
概要
企業会計審議会第57回監査部会は、対面とオンラインを併用して開催された。事務局は「監査基準の改訂について(公開草案)」と改訂案の新旧対照表を説明し、委員が討議した。
審議の柱は、継続企業の前提に関する国際監査基準の改訂を踏まえた国内対応と、不正に関する国際監査基準改訂への国内対応。委員からは、経営者の評価・開示責任や不正対応の運用、関係者間の連携などについて意見が出た。
影響
より将来の事象や状況を評価対象とすることで、監査済み財務諸表の意思決定有用性が高まるとの考えが示された。
詳細
現行実務では、監査人が経営者の評価と対応策を検討する期間は少なくとも決算日から1年間。改訂案は、財務諸表の公表承認日後1年間まで評価を求める。承認日の定義が適用会計基準にあればそれに従い、なければ監査人が判断する。
重要な不確実性が認められる場合の監査報告書の記載要件は維持する。認められない場合にも独立区分を設け、経営者が重要な判断をしたときは、監査人が評価をどう検討したかを記載する案である。
不正リスク対応基準には改訂国際基準と同様の手続があるとして、監査基準は改訂せず、現行基準の趣旨を踏まえて実務指針で対応する方針。会議後、約1か月意見を募集し、最終化に向かう予定が説明された。