脆弱性対策情報データベースJVN iPediaの登録状況 [2026年第3四半期(7月〜9月)] を公開しました
概要
独立行政法人情報処理推進機構は、2026年第3四半期のJVN iPedia登録状況を報告した。日本語版の四半期登録は20,073件、累計310,240件、英語版の累計は3,346件。登録情報ではCWE-284が最多で、2026年登録分のCVSSv2では深刻度レベル2以上が88.4%を占めた。製品別ではアプリケーションが最多。アクセス上位20件はすべてJVN公開情報だった。
要点
- 日本語版は第3四半期に20,073件を登録し、累計310,240件となった。
- 登録された脆弱性の種類ではCWE-284が1,580件で最多だった。
- 2026年登録分ではCVSSv2の深刻度レベル2以上が88.4%を占めた。
- アクセス上位20件はすべてJVNで公開された情報だった。
概要
「JVN iPedia」は、ソフトウェア製品の脆弱性対策情報を2007年4月25日から日本語で公開するデータベース。国内のソフトウェア開発者、脆弱性対策情報ポータルサイトJVN、米国国立標準技術研究所NISTの脆弱性データベースNVDから情報を集約・翻訳し、システム管理者が迅速に対策できるようにしている。
報告対象の2026年第3四半期は2026年7月1日から9月30日まで。記事は登録状況、登録データ分類、製品別の登録状況、情報の活用状況を扱う。
詳細
日本語版の第3四半期登録20,073件の内訳は、国内製品開発者13件、JVN147件、NVD19,913件。英語版は76件を登録し、累計3,346件となった。
CWE分類の上位は、CWE-284(不適切なアクセス制御)1,580件、CWE-416(解放済みメモリの使用)938件、CWE-122(ヒープベースのバッファオーバーフロー)684件、CWE-125(境界外読み取り)602件、CWE-20(不適切な入力確認)522件。最多のCWE-284は、悪用されると情報取得・改ざんやサービス運用妨害につながる可能性がある。
2026年登録分のCVSSv2内訳はレベル3が44.1%、レベル2が44.3%、レベル1が11.6%。CVSSv3では「緊急」13.6%、「重要」44.2%、「警告」39.6%、「注意」2.5%だった。2024年以降にCVSSv2登録が大幅に減った理由として、情報収集元のNVDでCVSSv2評価が積極的に行われていないことを挙げている。
2026年の製品種類別では、アプリケーションが28,703件で、全38,515件の約74.5%を占めた。
第3四半期の製品別登録はMicrosoft Windows 11が4,278件で1位、Windows 10が4,029件で2位、Qualcomm componentが2,737件で3位。製品利用者や開発者に、自組織で使うソフトウェアの情報を入手し対策に役立てるよう促している。
IPAは製品開発者に、企画・設計段階から脆弱性低減に努めることを求め、開発者向けガイド、安全なウェブサイトの作り方、脆弱性体験学習ツールAppGoatを公開している。また、製品開発者には新たな情報への注意と、脆弱性が解消された製品への速やかなバージョンアップやアップデートを求めている。新規登録情報はRSS形式やXML形式でも公開する。
アクセス上位20件はすべてJVNで公開された脆弱性対策情報だった。国内製品開発者から収集した情報のアクセス上位では、日立ディスクアレイシステムのSVP関連情報が1位で3,422アクセスだった。