令和8年版国土交通白書と北陸新幹線・川辺川ダムの進展

概要

金子恭之国土交通大臣は、令和8年版国土交通白書のテーマを説明したほか、北陸新幹線敦賀-新大阪間の桂川案、川辺川ダムの事業認定後の進め方について見解を示した。北陸新幹線では関係自治体との調整や環境影響評価、着工5条件の検討を進め、川辺川ダムでは裁決手続きを当面保留し、任意交渉と住民への説明を重視しながら、令和9年度の本体基礎掘削工事着手、令和17年度の完成を目指す方針が示された。

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要点

  • 国土交通白書がインフラと経済成長の関係を主題化
  • 北陸新幹線は桂川案を軸に着工条件の検討へ
  • 川辺川ダムは任意交渉を基本に事業を継続
  • 関係自治体と流域住民への説明・調整が重視される

概要

2026年7月17日の会見で、金子恭之国土交通大臣は、国土交通分野のインフラ政策に関する白書と、二つの重要事業の進捗を説明した。

令和8年版国土交通白書は「経済成長を牽引するハード・ソフトのインフラ」をテーマとし、国土交通分野のインフラ全般を俯瞰しながら、行政・民間の生産性向上に関する取組と、インフラと経済社会の課題の同時解決を扱う。

会見全体では、インフラ整備を経済成長や治水対策に結び付けつつ、環境、用地、地域理解などの課題を踏まえて事業を進める姿勢が示された。

主要数値

会見日
2026年7月17日(金)
北陸新幹線の対象区間
敦賀-新大阪間
北陸新幹線の着工条件
5条件
川辺川ダム本体基礎掘削工事の着手目標
令和9年度
川辺川ダムの完成目標
令和17年度

影響

白書は、国土交通分野のインフラ全般を経済成長や行政・民間の生産性向上と関連付けて整理し、インフラと経済社会の課題を同時に解決するという政策的な視点を示す。

北陸新幹線をめぐっては、記者から地下水や文化財・歴史的建造物への影響などの懸念が示された。国土交通省は、京都府・京都市など関係自治体の事情を踏まえ、環境影響評価手続きと地元との調整を進めるとしている。

川辺川ダムでは、事業認定後も裁決手続きへの移行を当面保留し、土地所有者への説明と任意交渉を続ける方針が示された。また、熊本県や流域市町村と連携し、様々な機会を捉えて流域住民にダムの効果などを説明するとした。

詳細

北陸新幹線の敦賀-新大阪間では、与党の整備委員会が小浜-京都ルートの桂川案を、着工5条件の充足を図るルート案として取りまとめた。国土交通省は与党と相談し、関係自治体の事情を踏まえて環境影響評価を進めるほか、令和9年度予算編成の過程で着工5条件を検討する。

北陸新幹線については、工期を精査しながら速やかな着工につなげ、鉄道・運輸機構とともに全線開業へ向けて地元調整を丁寧かつ着実に進める方針である。開業時期は会見で確定的には示されていない。

川辺川ダムは、令和2年7月豪雨後の治水対策として、国、熊本県、流域市町村が進める球磨川水系流域治水対策プロジェクトの根幹に位置付けられている。用地取得では、所有者の所在が分からない土地など取得困難な箇所があり、土地収用法に基づく事業認定が申請された。

事業認定後も裁決手続きへの移行は当面保留し、土地所有者らへの説明と任意交渉による解決を基本に、最大限努力して事業を進める。事業再評価を適切に行い、熊本県や流域市町村と連携して、様々な機会を捉えてダムの効果などを説明する。

川辺川ダムは、令和9年度の本体基礎掘削工事着手と令和17年度の完成を目標としている。

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