給付付き税額控除、金密輸対策、為替相場への財務大臣見解
概要
片山財務大臣は、社会保障国民会議で2029年度から給付付き税額控除を導入する合意が了承されたことに安堵を示した。金密輸については、輸入時に消費税が納付されない金が国内で加工・転売され、輸出時の消費税還付を受ける循環が生じているとの説明を行い、税関による輸出入検査と流通経路の確認を強化していると述べた。制度改正の可能性も含め、関係機関と対策を進める方針を示した。為替相場については、質問で示された具体的な水準へのコメントを控えつつ、必要時には果断な措置をとると述べた。
要点
- 給付付き税額控除の導入合意を了承し、安堵を表明した。
- 金密輸対策を制度面の検討を含めて強化する。
- 為替相場の具体的水準へのコメントを控え、必要時の措置を維持する。
概要
会見では、社会保障国民会議で、所得に連動したきめ細かな給付を本格導入する給付付き税額控除について、導入方針が了承されたことが取り上げられた。文言調整は残るものの、最終的な判断を議長に一任し、政府を含む親会議が報告を受けられる状態になったと説明された。
大臣はこの了承を、総理が本丸と位置付ける政策を具体化する重要な進展として受け止め、小野寺議長と参加各党の議論に感謝を示した。会見全体では、給付制度の前進、金の密輸による税制上の不公平への対応、為替相場への慎重な発言という三つの論点が示された。
主要数値
- 給付付き税額控除の導入年度
- 2029年度
- 会見日
- 令和8年7月17日(金曜)
- 質問で示された対ドル円相場の水準
- 162円台
影響
給付付き税額控除は、所得に応じて給付を調整する仕組みの本格導入につながる方針であり、今後の社会保障と税制の運営に関わる。文言調整が残っているため、実際の制度内容はなお検討段階にある。
金密輸への対応強化は、失われている貴重な税収の回復や、不公平感の是正に影響する。輸出入時の審査強化により、従来より取引に時間を要する場合があるが、大臣は社会悪の是正に必要な負担として理解を求めた。
為替については具体的な水準を評価しない姿勢を保ちながら、必要とあればいつでも果断な措置をとる考えを示した。
詳細
金密輸について、質問では海外との消費税格差や消費税還付の仕組みが密輸を引き起こす要因になっているとの指摘が示された。これに対し大臣は、輸入時に消費税が納付されていない金が国内の精錬・加工業者などに消費税込みの金額で売却・転売され、最終的に輸出される際に還付を受ける循環を説明した。密輸品を溶かして形を変え、転売を繰り返すことで、国内の流通過程を追跡しにくくする組織的な密輸スキームの可能性があると述べ、依然深刻な状況だとした。
税関は、輸入時の検査を徹底するとともに、輸出時にも流通経路を明確にし、密輸入品ではないことを確認するため、取引に関する詳細な資料の提出を求めて審査・検査を強化している。大臣は、税関、関税局など関係部署が対応していると述べた。
金密輸対策について、現時点で具体的な法改正を予断することは避けつつ、何らかの制度的対応が必要だとの意見も踏まえ、関係機関と緊密に連携して一層注力する方針が示された。
為替相場について、質問では対ドルの円相場が足元でも162円台を推移していると示された。大臣は、その具体的な相場水準へのコメントは差し控えると回答し、そのうえで必要とあればいつでも果断な措置をとると述べた。