ジェトロ調査部中国北アジア課が中国、韓国、台湾、香港の2025年9月から11月までの主要政治・経済イベント及び統計発表日程について詳細に解説したものです。
9月の主要経済指標発表
9月は各国・地域の重要な経済指標が集中的に発表される月です。香港では9月1日の7月小売統計を皮切りに、韓国の8月消費者物価指数（9月2日）、台湾8月CPI（9月5日）、中国8月貿易統計（9月8日）と続きます。特に注目されるのは9月10日の中国8月CPI発表と韓国8月雇用統計で、両国の経済動向を占う重要な指標となります。9月15日には中国の8月固定資産投資・社会消費品小売総額、台湾8月投資統計、韓国8月貿易統計が同日発表され、地域全体の経済動向が明らかになります。
重要なイベントとしては、9月10～11日に香港で「一帯一路サミット」、9月10～14日に北京で中国国際サービス貿易交易会が開催されます。
10月の経済指標と四半期データ
10月は第3四半期データの発表が集中し、地域経済の総合的な評価が行われます。10月20日には中国第3四半期経済指標（GDP、固定資産投資、社会消費品小売総額等）が発表され、同日香港の7～9月雇用統計も公表されます。月末の10月28日には韓国第3四半期GDP速報値、10月31日には香港と台湾の第3四半期GDP速報値が相次いで発表される予定です。
貿易関連では、10月13日の中国9月貿易統計、10月15日の韓国9月貿易統計など、各国の貿易動向を示す重要なデータが公表されます。
11月の統計発表と国際見本市
11月は各国の10月統計が順次発表される月で、11月7日には中国10月貿易統計と台湾10月貿易統計が同日発表されます。11月14日には中国10月固定資産投資・社会消費品小売総額と香港第3四半期GDP改定値が公表され、経済動向の精度が高められます。
特に注目すべきイベントは11月5～10日に上海で開催される第8回中国国際輸入博覧会で、中国の輸入促進政策や国際貿易の動向を占う重要な場となります。
記事は、これらの統計発表とイベントが中国・北アジア地域の経済動向を把握する上で重要な指標となり、地域内の経済統合や貿易関係の発展状況を示すものであることを明示しています。