国際農林業協働協会(JAICAF)が発行する機関誌「国際農林業協力」Vol.47 No.2について公表したものです。
本号は、アジア地域における農業協力と農村開発を中心テーマとしており、東南アジア、南アジア、太平洋島嶼国における農業技術協力、農村インフラ整備、農産物流通システムの改善などの協力事例が詳細に報告されています。特に、コメ生産技術の向上、園芸作物の品質改善、水産養殖技術の普及などの分野で、日本の技術・経験を活かした協力活動が紹介されています。
持続可能な農業発展の観点から、有機農業の推進、生物多様性の保全、土壌保全技術の普及などの環境配慮型農業の取組についても取り上げられています。また、農業協同組合の組織強化、農産物加工技術の向上、農村観光の開発など、農村経済の多角化に向けた支援活動も報告されています。
人材育成の分野では、農業技術者の研修、普及員の能力強化、農民組織のリーダー育成などの取組が紹介されており、現地の人材育成システムの構築と自立発展能力の向上を目指した協力が展開されています。
記事は、アジア地域における日本の農林業協力が、技術移転だけでなく人材育成・組織強化・政策支援を含む包括的なアプローチにより、各国の農業発展と農村振興に持続的な貢献を果たしていることを示しています。