ブラジル、アマゾン保護と経済発展両立の新政策発表

ブラジル政府は8月25日、アマゾン熱帯雨林の保護と地域経済発展を両立させる「Amazon Sustainable Development 2035」政策を発表した。2035年までに森林破壊を2009年比80%削減する一方、アマゾン地域のGDPを現在の1,500億ドルから3,000億ドルまで倍増させることを目指す。主要施策として持続可能な林業、エコツーリズム、カーボンクレジット取引、バイオ医薬品開発等のグリーン経済の育成に総額500億ドルを投資する。違法伐採対策では人工衛星とAIによる24時間監視体制を強化し、違法行為の早期発見・迅速対応を可能とする。先住民コミュニティの権利保護と経済参加促進も重視し、伝統的知識を活用した持続可能な資源利用モデルを確立する。ルラ大統領は「地球の肺であるアマゾンの保護は人類共通の責任であり、ブラジルが世界のリーダーシップを発揮する」と強調した。国際協力では日本、ノルウェー、ドイツ等からの技術・資金支援を受け入れ、官民連携で推進する。