資源エネルギー庁が2025年7月25日に公表した今後1週間(7月28日~8月1日)の電力需給見通しについて報告している。
夏季電力需要のピーク期間において、全国すべてのエリアで最小予備率8%以上を確保できる見通しとなっている。これは電力の安定供給に必要な水準を上回っており、需給逼迫のリスクは低いと評価されている。
各エリア別の予備率見通しでは、東京エリアで最も厳しい状況が予想されるものの、それでも必要な予備率を十分に確保できる水準にある。関西、中部、九州エリアについても、安定した電力供給が可能な見通しとなっている。
需要面では、気温上昇に伴う空調需要の増加が見込まれているが、節電の定着や省エネ機器の普及により、過去の同時期と比較して需要の伸びは抑制されている。また、産業部門での計画的な需要調整も電力需給の安定化に寄与している。
供給面では、原子力発電所の稼働、火力発電の安定運転、再生可能エネルギーの出力により、十分な供給力を確保している。特に太陽光発電の出力向上が日中の供給力確保に大きく貢献している。
今後も気象条件の変化や設備の運転状況を注視しながら、電力需給の監視を継続し、必要に応じて追加的な対策を検討する方針が示されている。国民や企業に対しては、引き続き無理のない範囲での節電協力が呼びかけられている。