資源エネルギー庁が2025年7月25日に公表したバイオエタノールの導入拡大に向けた課題解決のアクションプラン策定について報告している。
2050年カーボンニュートラル実現に向けて、バイオエタノールは重要な代替燃料として位置づけられており、その導入拡大が急務となっている。現在のバイオエタノール混合率をさらに向上させ、E10（エタノール10%混合ガソリン）の普及を目指している。
主な課題として、原料確保の安定化、製造コストの削減、流通インフラの整備、自動車への適合性確保などが挙げられている。原料については、食料との競合を避けるため、稲わらや木質バイオマスなどの非食用原料の活用を推進している。
技術開発面では、第二世代バイオエタノールの実用化に向けた研究開発を加速し、製造効率の向上とコスト削減を図っている。また、既存の石油精製設備を活用した効率的な生産体制の構築も検討されている。
普及促進策として、税制優遇措置の拡充、地域産業との連携強化、国際協力の推進などが盛り込まれている。特に、農林業との連携により、地域循環型のバイオエタノール生産システムの構築を目指している。
自動車業界との協力も重要で、E10対応車両の普及促進や、消費者への啓発活動の強化を図っている。これらの取り組みにより、2030年までのバイオエタノール導入目標の達成を目指している。