会議概要
総務省統計委員会の第20回統計基準部会が令和7年9月2日(火)10:30~11:30に総務省第二庁舎3階特別会議室及びWeb会議で開催された。
主要議題の詳細
諮問第197号「疾病、傷害及び死因の統計分類の変更について」
WHO(世界保健機関)による国際疾病分類第11版(ICD-11)の採択を受けて、我が国の疾病、傷害及び死因の統計分類をICD-10からICD-11に変更する件について審議。現行のICD-10は1990年代に制定されており、約30年ぶりの大幅改定となる。
分類変更の主要内容:
- デジタル化対応: 電子健康記録での利用を前提とした構造設計
- 精神・行動障害分類の現代化: トランスジェンダーの健康状態等新しい概念の追加
- 疾患概念の更新: 近年の医学的知見を反映した疾患分類の見直し
日本標準職業分類改定の検討状況
改定スケジュール: 第6回改定に向けた検討が進行中で、デジタル化・AI技術の発達に対応した新しい職業カテゴリーの追加検討が行われている。
主要改定方針:
- DX(デジタルトランスフォーメーション)関連職種の体系的整理
- テレワーク・リモートワークの普及を踏まえた働き方分類の見直し
- 新興職業(データサイエンティスト、AIエンジニア等)の適切な分類
統計基準の現代化への取組
両議題は共に、急速に変化する社会情勢に対応するため統計基準を現代化する取組の一環。特に、デジタル社会の進展、働き方の多様化、医療技術の高度化など、社会構造の変化を統計体系に適切に反映することが重要視されている。