政策背景と閣議決定
総務省は令和7年9月2日、「広域リージョン連携推進要綱」を制定し、全国の地方公共団体に通知した。この要綱は石破内閣総理大臣の施政方針演説（令和7年1月24日）で表明された地方創生2.0「令和の日本列島改造」5本柱の一つとして位置付けられ、「地方創生2.0基本構想」（同年6月13日閣議決定）に基づいて策定された。
広域リージョン連携の制度設計
新たな広域連携枠組み: 複数都道府県の区域を超えて、地方公共団体と経済団体、企業、大学、研究機関等の多様な主体が連携する構成体を創設。各主体は共同で「広域リージョン連携宣言」を行い、目指すべき姿を共有する。
具体的実施プロセス:
- 広域リージョン連携宣言の共同実施
- 広域リージョン連携ビジョンの策定
- ビジョンに基づく複数プロジェクトの持続的実施
- 地域成長・イノベーション創出への連携取組
国の支援体制
省庁横断的支援: 宣言を行った広域リージョンに対して、成長やイノベーション創出のための取組を面的かつ分野横断的に支援。国は必要な支援措置を省庁横断的に提供する予定（具体的支援措置の内容は今後提示）。
地方創生の新展開
従来との差別化: 都道府県域を超えた広域単位での連携により、地域の成長につながる施策を面的かつ効果的に展開。単一自治体や従来の広域連合を超えた、より大規模で戦略的な地域振興策として位置付けられる。
内閣官房の地方創生2.0政策と連携し、「令和の日本列島改造」という包括的な地域振興戦略の中核的制度として機能する。