日本銀行決済機構局が2025年8月29日に公表した2025年7月の決済動向統計について、わが国の決済活動に関する主要指標を包括的に集計・分析したものです。
日銀当座預金決済の動向
2025年7月の日銀当座預金決済(1営業日平均)は、件数が90,884件(前年比+1.6%)、金額が218.7兆円(前年比-3.2%)となりました。件数は引き続き前年を上回る水準を維持しているものの、伸び率は前月の+2.5%から鈍化しています。金額面では3ヶ月連続で前年同月を下回る水準となっており、大口取引の減少傾向が継続しています。
全銀システム取扱高の状況
小口内為取引: コアタイムシステムの1営業日平均取扱件数は35,566件(前年比+0.1%)となり、前年並みの水準となっています。モアタイムシステムは28,963件(前年比-0.0%)と、ほぼ前年並みで推移しています。小口取引全体では安定的な処理件数を維持しており、決済インフラの円滑な機能を示しています。
BOJ-NET利用状況
国債振決口座振替決済やDVP(現金・証券同時決済)取引についても継続的な処理が行われており、日本の金融市場における安定した決済基盤が機能していることが確認されています。清算機関の日銀当座預金決済、証券集中保管機関のDVP決済も順調に稼働しています。
電子決済サービス
電子マネーやデビットカードなどの電子決済手段の利用状況についても統計に含まれており、現金以外の決済手段の普及状況を把握する重要な指標として位置づけられています。手形交換高(電子交換所)や外為円決済交換高なども含めた総合的な決済動向の分析が可能となっています。
統計の意義と活用
本統計は日本銀行をはじめ、全国銀行協会等の協力により作成されており、わが国の決済システム全体の稼働状況と安定性を監視する重要な指標として機能しています。金融政策の運営、金融システムの安定性評価、決済システムの高度化検討などの基礎資料として活用されています。
記事は、2025年7月の決済動向において、件数面では安定的な成長を維持している一方、金額面では大口取引の減少により前年を下回る水準が継続しており、日本の決済システムが量的拡大から効率性重視の段階に移行していることを示しています。