政策金利引き下げの概要
トルコ中央銀行(TCMB)は2025年9月11日、政策金利(1週間物レポ金利)を250ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)引き下げ、40.50%にすると発表した。この決定により、トルコの高水準の政策金利にさらなる緩和が実施された。
金利引き下げ推移と背景
過去の政策金利推移: トルコの政策金利は2024年3月に50%(2010年5月以降の最高値)に設定されて以降、段階的な引き下げが続いている
- 2025年4月: 46%
- 2025年7月: 43%
- 2025年9月: 40.50%(今回の決定)
この一連の金利引き下げは、インフレ抑制効果を維持しながら経済成長を促進する政策の一環として位置づけられている。
中央銀行の政策方針
TCMBは声明で、為替レートの安定とディスインフレプロセス強化のための次の政策決定を強調している:
- 物価安定達成まで金融引き締めのスタンスを維持
- 政策措置はインフレ見通しに基づき会合ごとに慎重に見直し
- 中期的インフレ目標5%の達成のため、金融・財政の安定を実現する政策
経済政策への影響
今回の金利引き下げは、トルコ経済における金融政策の柔軟性を示すものであり、インフレ抑制と経済成長のバランスを図る取り組みの一環と位置づけられる。為替レート安定化への配慮も政策決定の重要な要素となっている。