サステナビリティ・リンク・ローン市場普及状況の最新データ公表

環境省のグリーンファイナンスポータルが発表したサステナビリティ・リンク・ローン(SLL)の市場普及状況によると、国内では2019年に初のSLL組成が確認され、2020年3月のガイドライン策定以降、組成が着実に進展している。

国内のSLL組成額は2019年の550億円から急成長を続け、2023年には過去最高の6,850億円に達した。その後2024年は5,060億円、2025年は8月8日時点で2,034億円となっている。組成実績の詳細として、大部分は円建て案件が占めており、2021年には8.54億米ドルの外貨建て案件も記録された。為替換算には、2014年~2023年は固定レート(1米ドル=110円、1ユーロ=135円、1豪ドル=90円)を、2024年以降は日本銀行の報告省令レートを適用している。

特徴的な点として、国内SLL市場の組成金額・件数のうち、金融機関が策定したサステナビリティ・リンク・ローンフレームワークに基づく案件が4,039億円・1,753件に上る。そのうち包括的フレームワークに対する第三者評価のみ行い、個別案件について第三者評価を取得していない案件は813億円・730件である。また、自治体等が策定したフレームワークに基づく案件も212億円・128件組成されている。

海外市場については、ESG投資の世界的普及を背景にSLL組成が大幅に拡大している。Environmental Finance社のデータベースに基づく世界のSLL組成額推移では、地域別の成長パターンも明確に示されており、グローバルでのSLL市場拡大が続いている状況が確認できる。

なお、これらのデータは資金調達者、金融機関、第三者評価機関の公表情報をもとに環境省が作成したものであり、原則として発行体・金融機関等が申告したラベリングに基づいて集計されている。金額非開示の案件については組成額には計上せず、件数のみ計上する方式を採用している。

※ この要約はAIによって自動生成されました。正確性については元記事をご参照ください。

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