国際原子力機関(IAEA)による「ALPS処理水の放射性核種分析における第4回分析機関間比較」に関する報告書が公表されました
概要
IAEAは、ALPS処理水の安全性レビューの一環として、2025年7月に採取された試料の第4回分析機関間比較結果を公表しました。報告書は、東京電力の分析結果と試料採取手順、分析方法を適切と評価し、信頼できる高品質なモニタリングを実施する能力があると結論づけています。
要点
- IAEAは、東京電力が信頼できる高品質なALPS処理水モニタリングを行う能力を有すると結論づけた。
- 第4回分析機関間比較の対象試料は、2025年7月にIAEA立会いの下で採取された。
- 報告された検出限界値は、ソースタームに含まれる全核種で各規制基準の1%未満だった。
概要
10月5日(月曜日、オーストリア・ウィーン現地時間)、国際原子力機関(IAEA)は「ALPS処理水の放射性核種分析における第4回分析機関間比較」に関する報告書を公表した。これは、2025年3月公表の第3回報告書に続くもの。
報告書は、ALPS処理水の取扱いに関する安全性レビューのうち、サンプリング、独立した分析、データの裏付けに関するモニタリング検証活動の結果を扱う。レビュー全体は、防護と安全性の評価、規制活動とプロセス、同検証活動の三つからなる。
影響
日本政府は、IAEAレビューを通じて国際的な安全基準に従った対策を続け、海洋放出の安全確保に万全を期すとしている。また、IAEAと連携して国際社会への透明性の高い情報提供を行い、国内外の理解を醸成することに努めるとしている。
詳細
比較では、2025年7月にIAEA立会いの下、測定・確認用タンクから採取した試料について、IAEAの研究所とIAEAが選定した第三国の分析機関による分析値を照合した。タンクは、希釈・放出前の分析用に代表的な試料を採るため、ALPS処理水を受け入れて循環・攪拌する設備と説明されている。
主な結果として、東京電力は高い能力を示す正確な結果を報告し、試料採取手順は代表試料を得るための適切な方法論的基準に従っていた。採用した核種分析方法も適切で目的にかなうとされた。
IAEAは、これらの結果から東京電力のソース・モニタリング能力を確認できるとし、IAEAの観察に基づき、放出中の福島第一原子力発電所の技術的ニーズを支える持続可能で堅固な分析システムを構築していると結論づけた。ここでソースタームは、放出される可能性のある放射性物質の種類・量等を指し、本報告書では東京電力が想定する放出水中の放射性核種情報を意味する。