高粒度データを用いた大手行の外貨預金の顧客動態・預金スプレッドの考察
概要
本稿は、大手行の外貨預金について、高粒度データを用いて顧客動態を確認するとともに、顧客の退出有無と預金の残存期間の長短に影響を与える要因、預金獲得コストを考察する要素となる預金スプレッドの決定要因を定量分析したものである。分析の結果、足もとの外貨預金残高の増加は非日系の既存顧客による残高積み増しに牽引され、決済性預金の獲得を伴うトランザクションバンキングサービスの拡充が、顧客退出の抑制、残存期間の長期化、預金獲得コストの抑制に貢献することが示唆された。
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要点
- 外貨預金残高の増加は、非日系の既存顧客による残高積み増しが牽引した。
- トランザクションバンキングサービスの拡充は、顧客退出の抑制などに貢献することが示唆された。
- 分析結果を活用し、大手行や海外当局と議論を深めることが重要とされている。
概要
大手行は海外貸出を支える安定的な調達手段として、外貨預金の獲得を一層重要視している。本稿は、この外貨預金を顧客動態別に確認し、顧客の退出や預金の残存期間に影響する要因を分析する。対象は大手行の外貨預金であり、顧客の動きに着目して動向を捉えている。
さらに、預金獲得コストを考察する要素となる預金スプレッドの決定要因について、定量分析を行っている。
影響
本稿の分析結果を活用し、大手行の外貨調達の更なる安定性向上と、そのモニタリングの高度化に資するよう、大手行や海外当局と議論を深めることが重要とされている。
詳細
高粒度データによる確認では、足もとの外貨預金残高の増加が、非日系の既存顧客による残高積み増しに牽引されていることが確認された。顧客動態別に残高の動きを確認している。
決済性預金の獲得を伴うトランザクションバンキングサービスの拡充は、顧客退出の抑制、預金の残存期間の長期化、預金獲得コストの抑制に貢献することが示唆された。分析では、これらに影響する要因と預金スプレッドの決定要因を定量的に検討している。