7月の米個人消費支出、小売店による販売促進セールの影響などにより強めの伸び

7月個人消費支出の概要

米国商務省は2025年8月29日、7月の個人消費支出(PCE)を公表した。コア指数が引き続き小幅に上昇するなど、全体的な傾向としては物価上昇圧力が続いているものの、小売店による販売促進セールの効果もあって同月の消費は強めに推移した。

所得動向

個人所得: 名目ベースで前月比0.4%増(前月0.3%増)と市場予測と一致した。

内訳詳細:

  • 雇用者報酬: 前月比0.6%増(寄与度0.4ポイント)、前月(同0.1%増)から伸びが加速
  • 利息配当: 前月比0.1%増
  • 所得移転: 前月比0.0%増

1人当たり可処分所得: 7月は名目・実質ともに増加し、インフレ率が緩やかに上昇する中でも消費を下支えした。

個人消費支出の詳細分析

全体的な伸び: 個人消費支出は名目ベースで前月比0.5%増、実質ベースで0.3%増と強めの伸びを示し、市場予想と一致した。

販促セールの影響: 7月はアマゾン・プライムデーをはじめ小売各社が販促セールを開催しており、これが押し上げに影響した可能性がある。

実質ベースの内訳:

  • : 前月比0.9%増(寄与度0.3ポイント)が支出全体の増加分の大半を占める
  • 自動車: 4.5%増(寄与度0.16ポイント)- クリーンビーグル(CV)への購入補助終了(2025年9月30日前倒し)に伴う駆け込み需要が発生
  • 情報関連機器・時計: セールにあわせて新学期に必要な商品を購入
  • サービス: 0.1%増(寄与度0.0ポイント)と控えめな伸び

物価動向

PCEデフレーター:

  • 前年同月比: 2.6%増(前月2.6%増)
  • 前月比: 0.2%増(前月0.3%増)
  • いずれも市場予想と一致

コア指数(エネルギー・食料品除く):

  • 前年同月比: 2.9%増(前月2.8%増)
  • 前月比: 0.3%増(前月0.3%増)

FRB参照指標:

  • コア指数3カ月前比: 3.0%増(前月2.6%増)
  • コア指数6カ月前比: 3.0%増(前月3.1%増)

金融政策への示唆

物価や消費の動向はおおむね市場予測と一致しており、今回の指標に大きなサプライズはない。市場は次回の連邦公開市場委員会(FOMC)における0.25ポイントの利下げを織り込んでいるが、実現性は9月5日発表の雇用統計と、その翌週発表の物価(PPIおよびCPI)次第とみられる。

今後のリスク要因: 7月は販促セール効果などもあり消費が強めの伸びを示したが、足元では労働市場が依然として減速傾向にあるデータも散見されており、雇用減少や実質賃金低下が現実化すれば、堅調さは継続しない可能性もある。

※ この要約はAIによって自動生成されました。正確性については元記事をご参照ください。

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