調査概要
ジェトロは、バッテリー式電気自動車(BEV)の普及に不可欠な充電設備の設置状況について、タイ電気自動車協会(EVAT)のデータを基に集計を実施した。
充電設備の設置拡大状況
基準点との比較: BEVの新規登録台数が単月で2,000台を超え始めた2022年9月末を基準とし、2025年6月末時点での設置状況を分析。
拠点数の増加:
- 2022年9月末(基準点)から2025年6月末まで
- 4.4倍の増加で合計3,821カ所
充電器設置数の増加:
- 同期間で4.6倍の増加
- 合計1万1,832基を設置
タイ政府目標に対する進捗状況
政府目標: タイ政府は2030年までに急速充電器を1万2,000基設置する目標を設定
現在の進捗状況:
- 2025年6月末時点で6,760基を設置
- **進捗率56.3%**を達成
目標達成に向けた残り期間: 2030年までの残り約4年半で、追加5,240基の設置が必要
BEV普及と充電インフラの関係
普及の転換点: 2022年9月にBEVの新規登録台数が単月2,000台を突破し、それ以降充電インフラの急速な拡大が始まった。この時期を境にタイのEV市場が本格的な成長期に入ったことが示されている。
インフラ整備の加速: 約3年間で充電拠点が4倍以上、充電器数が4.6倍に増加したことは、タイにおけるEV充電インフラの整備が急速に進展していることを表している。
政府目標への順調な進展: 現時点で56.3%の進捗率は、2030年目標達成に向けて順調なペースを示している。