ジェトロが公表したウズベキスタンの貿易投資年報2025年版について、2024年の経済・貿易・投資動向を詳細に分析したものです。
2024年の実質GDP成長率は6.5%と高い成長を維持し、総固定資本形成が27.6%増加するなど投資需要が成長を牽引しました。サービス業は7.7%成長し、特に情報通信分野は24.7%の大幅拡大を記録しています。消費者物価指数は12月に9.8%上昇とインフレ圧力が高まっています。貿易面では、輸出が8.4%増の269億5,000万ドル、輸入が0.8%増の389億9,000万ドルとなり、貿易赤字は12.7%縮小の120億4,000万ドルに改善しました。
主要貿易相手国は中国(18.9%)とロシア(17.6%)が上位を占めています。対内直接投資は31.5%増の28億4,000万ドルと大幅に拡大し、中東諸国からの再生可能エネルギー分野への投資が特筆されます。ガス化学コンプレックスや鉱業分野での大型プロジェクトも進展しています。日本との関係では、日本からの輸出が80.7%急増の4億3,600万ドルに達し、IT、サービス、教育分野での日本企業の進出が活発化しており、ウズベキスタンITパークには16社の日本IT企業が登録されています。
一人当たりGDPは3,113ドル、失業率は5.5%、対外債務は157億増の705億6,000万ドルと経済指標は総じて改善傾向を示しています。
記事は、ウズベキスタン経済が高い成長率と積極的な外国投資受け入れにより、中央アジア地域の重要な投資先として存在感を高めていると評価しています。