中国税関総署は8月25日、海南自由貿易港の貨物の一線(海南自由貿易港と中国外の国・地域との間の境界線)、二線(海南自由貿易港と中国本土との間の境界線)での輸出入と同貿易港内での流通に係る税務政策を発表した。2025年12月18日に予定される海南島全島での「封関運営」開始に向けた具体的な税務制度を整備したものだ。
主な政策内容は次の通り:(1)「海南自由貿易港輸入関税課税対象商品リスト」に掲載された品目以外の貨物が「一線」を経由して輸入される場合、「ゼロ関税」を適用する。「ゼロ関税」貨物とその加工製品が「一線」を経由して輸出される場合、輸出関税の課税対象商品に対し輸出関税を徴収する。(2)「ゼロ関税」貨物とその加工品が「二線」を経由して輸入される場合、輸入関税と輸入増値税・消費税を申告・追納する。(3)「ゼロ関税」貨物とその加工品を海南自由貿易港内の「ゼロ関税」適用対象の組織間で流通させる場合、関係諸税を免除する。
4種の関税措置対象貨物(小麦、トウモロコシ、コメ、化学肥料など8品目のWTO関税割当管理品目、中国のAD・CVD・セーフガード措置対象品目、関税譲許適用停止・追加関税措置対象品目、報復関税対象品目)については特別な管理措置が適用される。この政策により「一線開放、二線管理、島内自由」を基本とした海南自由貿易港の特殊税関監督管理エリア制度が具体化される。