人事院が実施している中途採用人材のオンボーディング支援施策について解説したものです。
中途採用人材オンボーディングの重要性
民間企業等における多様な経験や専門性を有する人材が各府省の職場や業務の遂行などに早期に適応し、その能力や知見を存分に発揮できるようにするためには、各府省における募集から採用プロセスを経て採用後の適応・定着までの一貫した取組が必要です。人事院では、各府省における一貫した取組をサポートするため、体系的なガイドブックを作成し、実践的な支援を提供しています。
「公務における中途採用人材の採用・オンボーディング・活躍支援のためのガイドブック」
人事院では、募集から定着までの各段階における必要な取組や参考となるノウハウ・事例などを取りまとめた体系的なガイドブックを作成しました。このガイドブックは7章構成となっており、第1章「公務での中途採用者の存在感とオンボーディングの重要性」から第7章「活躍する・組織から離れるとしても」まで、中途採用人材の募集から長期的な活躍支援まで包括的にカバーしています。
具体的には、第3章「人材を集める」、第4章「採用する」、第5章「内定してから勤務開始まで」、第6章「働き始める」という段階的なアプローチにより、各府省が中途採用人材の受け入れから活躍支援まで体系的に取り組めるよう設計されています。
実務経験採用者研修の実施
民間企業等からの採用者に対して、「国民全体の奉仕者」として求められる服務規律に関する知識の付与、公務員としての倫理観の徹底等を図るとともに、同じ立場の研修員相互の人的ネットワークの形成を支援し、公務員生活の開始を支援するための研修を実施しています。この研修は、中途採用者が公務員としての基本的な心構えと実務知識を習得し、円滑に公務員生活をスタートできるよう支援することを目的としています。
総合的支援体制の構築
これらの取組により、人事院は中途採用人材が公務組織において早期に適応し、民間企業等で培った専門性や経験を活かして組織に貢献できる環境づくりを推進しています。ガイドブックと実務研修を組み合わせることで、理論と実践の両面から中途採用人材の成功を支援する体制を構築しています。
記事は、人事院が中途採用人材の公務組織への統合と活躍を促進するため、募集から定着・活躍まで一貫した支援体制を整備し、公務組織の人材多様化と専門性向上を目指していることを示しています。