政治的背景・選挙制度
2025年10月に予定されるコートジボワール大統領選挙において、野党第1党であるコートジボワール民主党(PDCI)内で深刻な候補者選定問題が発生。党の結束に重大な影響を与える政治的危機が表面化している。
主要候補者の状況
ティージャン・ティアム党首: 欧米金融業界で高い評価を受ける経験豊富な政治家として党内に根強い支持基盤を持つ 国籍問題: フランスとの二重国籍保持を理由に選挙人名簿から抹消される法的障害 現在の対応: フランス国籍を離脱しコートジボワール国籍証明書を取得済みだが、選挙人名簿登録時点でフランス国籍保持していたことを理由に裁判所が抹消判断を維持
ジャン・ルイ・ビヨン氏: 実業家・元商務相として確実な立候補資格を有する 代替候補: PDCI内でのプランBとして擁立支持の声が拡大 法的安全性: 国籍問題がなく選挙参加が確実
新政治連合の動向
民主主義会議(CODE)発足: 8月19日に18の政党・団体が結集して新政治連合を設立 公式支持表明: CODEがビヨン氏への支持を正式に表明(フラマト・インフォ8月25日報道) 政治理念: 民主主義と社会正義を掲げる政治プラットフォーム 選挙戦略: 全国規模での選挙運動展開を方針として採択
PDCI内部の対立構造
党内分裂リスク: ティアム氏への忠誠心とビヨン氏擁立論の対立が深刻化 政治評論家の分析: ビヨン氏立候補は「党内分裂を招く可能性がある賭け」との見解(フラマト・インフォ8月21日報道) 権力闘争の側面: 単なる大統領選候補選定を超えたPDCI内部権力構造の再編問題
最終決定と今後の展望
8月24日: PDCIがティアム氏を党唯一の候補として正式発表・立候補書類提出(アビジャン・ネット報道) 選挙構図: 届出受理されればティアム氏(PDCI支持)vsビヨン氏(CODE支持)の野党分裂選挙となる見込み 憲法評議会判断: ティアム氏の立候補可否は憲法評議会の最終判断に委ねられ、コートジボワール政治の重要な転換点となる可能性