ジェトロ調査部欧州課がロシア・中央アジア・コーカサス地域の2025年9月から11月までの政治・経済イベント日程について詳細に解説したものです。
9月の主要経済指標と国際会議
9月は地域各国の重要な経済統計が発表される月です。ロシアでは9月10日に8月CPI、9月12日に第2四半期経済活動別GDP速報値が発表され、同日にロシア中央銀行理事会も開催されます。中央アジアでは、カザフスタンが9月2日に8月CPI、9月15日に1～7月貿易統計を発表し、ウズベキスタンも9月15日に8月CPI、9月19日に1～8月鉱工業生産指数を公表します。
国際政治面では9月3～6日にロシア・ウラジオストクで東方経済フォーラムが開催され、アジア太平洋地域との経済協力が議論されます。また、プーチン大統領が8月31日～9月3日に中国を訪問し、「抗日戦勝80周年記念式典」に出席する予定です。9月14日にはロシア統一地方選挙が実施され、国内政治情勢に影響を与えます。
10月のCIS首脳会議と経済統計
10月は独立国家共同体（CIS）の重要な会議が集中する月です。10月9日にタジキスタン・ドゥシャンベでCIS外相会議、10月10日に同地でCIS首脳会議とロシア・中央アジア首脳会議が開催され、地域協力の強化が図られます。10月15～17日にはロシア・モスクワでロシア・エネルギーウィークが開催され、エネルギー分野の国際協力が議論されます。
経済面では、10月1日にロシア第2四半期需要項目別GDP速報値、10月8日にウズベキスタン第3四半期需要項目別GDP、10月24日にロシア中央銀行理事会が予定されており、地域経済の動向が明らかになります。
11月の第3四半期経済評価と国際機構会議
11月は第3四半期の経済評価が本格化する月で、11月3日にウズベキスタン第3四半期GDP成長率、11月14日にロシア第3四半期GDP成長率速報値が発表されます。カザフスタンでも11月10日に第3四半期雇用統計、11月14日に1～9月需要項目別GDP速報値が公表される予定です。
国際機構関連では、11月17～18日にモスクワで上海協力機構（SCO）首相会議、11月中にキルギス・ビシケクで集団安全保障条約（CSTO）首脳会議が開催されます。これらの会議は、地域安全保障と経済協力の推進に重要な役割を果たします。
記事は、これらの経済統計発表、国際会議、政治イベントが相互に関連しながら、ロシア・中央アジア・コーカサス地域の経済統合と政治協力、エネルギー・資源分野での国際協力に重要な影響を与えることを示しています。