本レポートは、JETROが配信する「世界は今－JETRO Global Eye」において、日本とカナダの学生による酒かすを活用した国際ビジネスプロジェクトと、万博を舞台とした起業家教育の最新動向を紹介している。
日本の大学生とカナダの学生が共同で取り組むプロジェクトでは、日本酒製造の副産物である酒かすを活用した新たなビジネスモデルの構築を目指している。酒かすは栄養価が高く、食品や化粧品の原料として世界的な需要が見込まれる一方、日本国内では十分に活用されていない現状がある。学生たちは、この未利用資源を国際市場で価値化する取り組みを進めている。
大阪・関西万博を見据えた起業家教育プログラムでは、国際的な視野を持つ若手起業家の育成が進められている。万博という世界的なイベントを活用し、各国の学生が実践的なビジネスプランを構築し、プレゼンテーションを行う機会が提供されている。これにより、グローバルな人脈形成と実践的なスキル習得が可能となっている。
このような国際的な学生起業プロジェクトは、SDGsの観点からも注目されており、食品廃棄物の削減と新たな価値創造という二つの課題解決に貢献している。また、異文化間の協働を通じて、次世代のグローバル人材育成にも重要な役割を果たしている。