GDP成長率の概要
コロンビア国家統計局（DANE）は8月15日、2025年第2四半期（4～6月）の実質GDP成長率が前年同期比2.1％だったと発表した。
産業別成長パフォーマンス
成長を牽引した産業:
- 商業: 5.6％成長（空輸が14.0％の高成長）
- 芸術・エンターテインメント: 7.5％成長
- 行政・防衛: 1.8％成長
- 農林水産業: 全体3.8％成長
農林水産業の詳細動向:
- 漁業・養殖業: 25.0％の大幅成長
- コーヒー栽培: マイナス15.8％の大幅落ち込み（2024年第2四半期以降の高成長から反転）
マイナス成長産業:
- 鉱業: マイナス10.2％（金属鉱物採掘がマイナス20.0％）
- 建設: マイナス3.5％（住宅・非住宅建築物がマイナス9.7％）
需要項目別分析
民間最終消費支出: 3.7％成長
- 家具・家庭用品: 7.6％の高成長
- 娯楽・文化: 7.2％の高成長
- 全ての支出目的項目でプラス成長を記録
その他需要項目:
- 政府最終消費支出: 3.9％成長
- 国内総固定資本形成: 1.7％成長
経済界の評価と懸念
コロンビア全国産業連盟（ANDI）のブルース・マクマスター会長は、政策金利が5月以降9.25％で据え置かれている状況について言及。インフレ緩和が期待ペースに達していない中、財政不均衡、為替レート高変動、先行き不透明感が継続的なインフレ圧力を生み出していると分析した。
投資環境への影響
これらの構造的な経済問題が投資水準の低下に反映されており、将来の成長を脅かす要因として懸念されている。コロンビア経済は適度な成長を維持しているものの、持続的な成長に向けた課題が残されている状況にある。