【UAE大統領のカタール緊急訪問】 UAEのムハンマド・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン大統領は2025年9月10日、多くの閣僚や高官を伴いカタールのドーハを緊急訪問した。ドーハ・ハマド国際空港ではカタールのタミム・アル・サーニ首長が閣僚とともに出迎え、その後会談を実施した。
【イスラエル攻撃への対応】 この訪問は、前日9月9日にイスラエルがドーハでハマス幹部を標的に空爆を実施した直後に行われた。国営エミレーツ通信（WAM）によると、ムハンマド大統領は「カタールの主権、領土保全、国民の安全を守るためのあらゆる措置に、UAEは連帯して断固たる支持をする」と改めて表明した。
【両国の連携強化】 攻撃直後の9日には両首脳が電話会談を実施していたが、翌10日には閣僚団を率いてのスピード訪問となり、両国間の連携を強調する機会となった。UAE外務省は「イスラエルによる攻撃がカタールの主権を侵害し、中東湾岸地域の緊迫化をエスカレーションさせている」と非難する声明を発表している。
【地域情勢への影響】 今回のUAE大統領の緊急訪問は、中東湾岸地域における緊張の高まりを受けて、アラブ諸国間の結束と連帯を示す象徴的な行動として注目される。両国の関係強化は地域の安定化に向けた重要な動きと位置づけられている。