ジェトロが9月17日~19日にインド・ベンガルールで開催される南西アジア最大級の国際電子部品・アセンブリ・マテリアルの専門展示会「electronica India 2025」にジャパン・パビリオンを設置し、日本企業9社の市場開拓を支援することを発表したものです。
展示会・ジャパン・パビリオンの規模
「electronica India 2025」は2025年9月17日(水曜)~19日(金曜)の3日間、各日10時00分~18時00分にBangalore International Exhibition Centre(BIEC)で開催されます。2024年実績では25ヵ国・地域566社が出展し、約45,532人の来場者を記録した大規模展示会です。ジェトロとして初めてのジャパン・パビリオン設置となる今回、ホール3に143平方メートルの規模で展開し、高い技術力を有する日本の中堅・中小企業9社が出品します。
インド市場の戦略的重要性
グローバルサウスの中核国として政治・経済面で存在感が高まるインドは、投資環境の整備を通じて直接投資誘致を促進し、GDPに占める製造業の割合を15%から25%に引き上げる「メイク・イン・インディア」をスローガンに掲げています。生産連動型奨励金(PLI)スキームなど製造業振興策により、スマートフォンや家電製品などエレクトロニクス分野への製造拠点投資が拡大し、近年は特に半導体の製造拠点としての注目が集まっています。
産業構造の変化と投資機会
近年の投資拡大により産業構造に大きな変化が見られ、スマートフォンは完成品の輸入依存から完成品の組立製造拠点の構造に移行しました。また、産業電気機器は完成品の輸入から、海外向けに部品を製造して海外から完成品を輸入する構造に変化しています。製造業における技術力向上により、今後グローバルサプライチェーンにおける製造ハブとしてインドの存在感が益々高まることが予想されます。
出品企業の多様な技術分野
ジャパン・パビリオンには旭有機材株式会社(高機能樹脂バルブ)、株式会社CRI・ミドルウェア(映像・音声開発用ソフトウェア・ツール)、アネスト岩田株式会社(スクリューコンプレッサ)、YITOAマイクロテクノロジー株式会社(スイッチング電源)、本多電子株式会社(超音波洗浄機)、株式会社山田ドビー(高速プレス装置)、株式会社東邦鋼機製作所(CMPパッド加工装置)、日精テクノロジー株式会社(車載用カメラレンズ)、株式会社SHT(カレントトランスフォーマー)の9社が出品し、半導体製造関連設備・機器から部品・ソフトウェアまで幅広い分野をカバーします。
記事は、この取り組みを通じてインドにおける日本企業のビジネス機会の獲得と販路開拓を支援し、エレクトロニクス分野でのグローバルサウス市場開拓を加速させると結論づけています。