会談の実施概要 8月19日(火曜日)、古賀経済産業副大臣は、国際連合工業開発機関(UNIDO)のファトウ・ハイダラ事務次長(元マリ共和国・産業商業観光大臣)の表敬を受けた。会談では、グローバルサウス諸国での実証事業及びウクライナ復興支援事業の円滑な進捗を図り、その成果を最大限に高めるための両者の今後の協力及び連携強化について意見交換を行った。
STePP事業を通じた技術協力 古賀経済産業副大臣から、日本の優れた環境・エネルギー等の技術を紹介するUNIDOのSTePP(ステップ)事業等を通じて、経済産業省の政策とシナジーのある途上国への投資や技術移転の促進につなげていくと発言した。STePP事業は、開発途上国の持続的な産業開発にも資する日本の優れた技術を紹介する事業で、(1)エネルギー、(2)環境、(3)アグリビジネス、(4)保健衛生、(5)災害対策の5分野を対象としている。STePPとはSustainable Technology Promotion Platformの略称である。
共同宣言に基づく協力事業 昨年7月に双方が署名した共同宣言に基づくグローバルサウスやウクライナ復興支援に係る協力事業の進展状況について意見交換が行われた。これらの事業を今後円滑に進めていくための協力及び連携強化方策についても議論された。グローバルサウス諸国の産業開発支援とウクライナの復興支援という重要な国際協力分野において、日本の技術力とUNIDOの国際的ネットワークを活用した効果的な連携が期待される。
国際産業協力の推進 この会談は、日本の先進技術を活用した国際産業協力の推進という観点から重要な意味を持つ。UNIDOとの連携により、開発途上国の持続的な産業発展と日本企業の海外展開の双方にメリットをもたらす技術移転や投資促進が期待される。特に、環境・エネルギー分野での技術協力は、グローバルな脱炭素化目標の達成にも貢献する重要な取り組みとなっている。