マカオ・横琴間の車両通行手続きが大幅簡素化
広東省・マカオ深度合作区の経済発展局は8月8日、マカオナンバー車両のマカオ~横琴区間の出入りに使用してきた電子通行許可証による管理スキームを大幅に改善し、8月15日から電子通行許可証を共通化した新スキームを実施すると発表した。この改革により、従来必要だった二重の手続きが解消され、国境通行の効率化が実現する。
二重手続きから一元化へ移行
従来のスキームでは、マカオナンバー車両が横琴区に通行する際、マカオ新通達検車センターで中国本土側の電子通行許可証を取得・貼付した上で、さらにマカオ税関発行の電子通行許可証を貼付する予約手続きが必要だった。新スキームではマカオ税関での手続きが不要となり、マカオ新通達検車センターで横琴区・マカオ共通の電子通行許可証を取得し、中国本土側の税関で車両登録と国境検査通行証の発行手続きを済ませるだけで、横琴口岸経由での通行が可能になる。
既存許可証保有者への配慮と移行措置
マカオ税関発行の電子通行許可証を既に取得している車両については、許可証を取り外す必要はなく、「マカオ自動車の横琴出入資格確認書」の有効期限内であれば従来どおり通行できる。また、8月15日以前にマカオ税関での電子タグ貼付手続きの予約を取得済みの車両所有者は、期日までに貼付を行うか、貼付しない場合でも新スキーム開始後から通行が認められる。
高い技術的信頼性と利用者の評価
税関総署が8月11日に公表した内容によると、横琴税関技術科の梁華振科長は新スキームの電子通行許可証について、「5月以来延べ1万2,000回のテストを実施し、現在の識別率は99%近くに達している」と説明した。テストに参加したマカオ住民からは「従来スキームと比べ手続き時間が3~4日短縮され、電子通行許可証の識別スピードも速くスムーズに通行できた」との評価を得ている。2025年1月1日から6月25日午前10時までの期間で、横琴口岸を通行したマカオナンバー車両は延べ100万台を超え、前年同期比46%増加。2025年通年では初めて200万台突破が見込まれている。