韓国の貿易投資年報 2025年版
概要
2025年の韓国への対内直接投資額は前年比21.1%増の187億2,400万ドルとなり、過去2番目の規模だった。製造業とサービス業がともに伸び、米国からの投資は過去最高を記録。国・地域別、業種別の動向と主な投資事例を紹介する。産業通商部は、韓国経済・産業への信頼回復やAPEC首脳会議を機にした誘致活動が投資マインド回復に寄与したとの見方を示した。
要点
- 対内直接投資額は前年比21.1%増の187億2,400万ドルで、過去2番目の規模。
- 米国からの投資は53億7,900万ドルで過去最高を更新した。
- 製造業では金属・金属加工製品など、サービス業では金融・保険や流通などの投資が目立った。
- アジアや欧州でも国・地域ごとに異なる投資動向と案件がみられた。
概要
対内直接投資は2010年の54億5,400万ドルを底に増加基調が続き、2025年は2023年の199億8,200万ドルに次ぐ過去2番目の額となった。
業種別の大分類では製造業、サービス業ともに伸長した。地域別では米国が最多で、アジアではシンガポール、日本、台湾、中国、欧州ではオランダ、イタリア、フランスなどの動向が示された。
影響
産業通商部は、李在明政権発足後に韓国経済・産業への信頼が回復し、不確実性が解消されたことで、全般的な対韓投資マインドが回復したと説明した。また、APEC首脳会議を機に展開した積極的な投資誘致活動も大きく寄与したとの見方を示した。
詳細
製造業は前年比22.3%増の58億9,800万ドル、サービス業は27.7%増の122億5,300万ドル。製造業では金属・金属加工製品、一次非鉄金属や化学工業が伸び、サービス業では金融・保険が最多で、卸売り・小売りは前年の2.5倍だった。
米国は前年比約3倍で、2018年の最高額38億4,400万ドルを4割上回った。シンガポールは全体の11.3%。日本は前年比52.5%減、中国はほぼ前年並み。台湾では保険業が82.0%を占め、富邦生命保険が追加投資を行った。欧州ではASMLとASMインターナショナルが新施設を竣工し、フランスのヴァレオは大邱市と投資契約を結んだ。
主な事例として、ブラックストーンによるジュノ・ビューティー買収、カーライル傘下ファンドによるKFCコリア買収、オープンAIの韓国支社設立、AWSのAIデータセンター建設、中国企業による販売会社設立などが挙げられた。