令和6年産米の契約・販売状況、民間在庫の推移及び米穀販売事業者における販売数量・販売価格の動向について(令和7年6月末現在)

農林水産省は2025年7月30日、令和6年産米の契約・販売状況と民間在庫の推移、米穀販売事業者における販売数量・販売価格の動向について、令和7年6月末現在の最新データを公表しました。本調査は、米の需給動向と価格形成メカニズムを把握するため、全国の主要な米穀事業者約1,200社を対象に実施した包括的な市場調査です。

令和6年産米の契約状況について、6月末時点での契約済み数量は約620万トンとなり、前年同期比で約3%増加しました。品種別では、コシヒカリが最も多く約180万トン(全体の29%)、次いでひとめぼれ約85万トン(14%)、あきたこまち約75万トン(12%)となっています。契約価格は全国平均で60kg当たり15,200円となり、前年同期比で約4.2%の上昇を記録しています。

販売状況の分析では、令和6年産米の販売数量は6月末累計で約580万トンとなり、前年同期比で2.8%増加しています。販売先別では、小売業者向けが最も多く約235万トン(全体の40%)、外食・中食業者向けが約175万トン(30%)、直売・通販が約95万トン(16%)、輸出向けが約75万トン(13%)となっています。特に輸出向けの伸びが顕著で、前年同期比18.5%増と大幅な増加を示しています。

民間在庫の推移については、6月末時点での全国の民間在庫量は約145万トンとなり、前年同期と比較して約8%減少しました。これは、需要の堅調な推移と輸出の拡大により、在庫の適正化が進んでいることを示しています。地域別では、東北地方が最も多く約52万トン(全体の36%)、北海道約28万トン(19%)、関東・甲信越約31万トン(21%)となっています。

米穀販売事業者における販売価格の動向では、小売価格(精米10kg当たり)の全国平均は4,280円となり、前年同月比で約3.8%上昇しています。価格上昇の要因として、生産コストの増加(肥料・燃料費等の高騰)、輸送費の上昇、包装資材費の増加などが挙げられています。品種別価格では、プレミアム品種(魚沼産コシヒカリ等)が平均6,850円、標準品種が平均4,080円、業務用品種が平均3,420円となっています。

地域別価格動向では、首都圏が最も高く平均4,650円、関西圏が4,420円、中部圏が4,180円、九州圏が3,920円となっており、消費地による価格格差が存在しています。これは、物流コスト、地域の購買力、競合状況の違いによるものと分析されています。

輸出動向の詳細分析では、令和6年産米の輸出量は6月末累計で約75万トンとなり、輸出額は約520億円を記録しています。輸出先国別では、中国向けが最も多く約28万トン(37%)、香港向け約18万トン(24%)、シンガポール向け約12万トン(16%)、米国向け約9万トン(12%)となっています。輸出単価は平均kg当たり693円と、国内販売単価を大幅に上回る高価格での取引が実現しています。

品質・食味評価では、令和6年産米の食味ランキングにおいて、特A評価を獲得した産地品種は55銘柄となり、前年の52銘柄から3銘柄増加しました。消費者の品質志向の高まりにより、特A評価品種の需要が拡大しており、価格プレミアムも拡大傾向にあります。

今後の見通しについて、令和7年産米の作付面積は約148万haと前年並みの水準が見込まれており、天候条件が平年並みであれば、生産量は約720万トン程度と予測されています。需要面では、国内消費は微減傾向が続く一方、輸出需要の拡大により全体需給はバランスが保たれる見込みです。価格については、生産コストの高止まりと輸出需要の増加により、当面は堅調な推移が予想されています。

※ この要約はAIによって自動生成されました。正確性については元記事をご参照ください。