農林水産省農村振興局が推進する「農泊」政策について、制度概要、支援施策、取り組み事例を包括的に紹介した政策情報ページです。
「農泊」とは、農山漁村に宿泊し、滞在中に豊かな地域資源を活用した食事や体験等を楽しむ「農山漁村滞在型旅行」のことです。地域資源を観光コンテンツとして活用し、インバウンドを含む国内外の観光客を農山漁村に呼び込み、地域の所得向上と関係人口創出を図る政策として位置づけられています。
政府の目標として、令和7年度の農泊地域での年間延べ宿泊者数700万人泊の達成を掲げており、これに向けた農泊推進実行計画が令和5年6月にとりまとめられています。農泊推進のあり方検討会では、令和4年12月から検討を再開し、計3回にわたって検討会を開催して具体的な推進策を検討しています。
農林水産省では、農泊に取り組む地域に対し、地域が一丸となって取り組むための体制整備、地域資源を活用した魅力ある観光コンテンツを磨き上げる取組、古民家や廃校等を活用した滞在施設等の整備への支援を行っています。具体的には、令和7年度農山漁村振興交付金(地域資源活用価値創出対策のうち農泊推進型)により、総合的な支援が実施されています。
「農泊インバウンド受入促進重点地域」として、協議会の運営体制、インバウンドの受入拡大に向けた目標・計画、提供するコンテンツ等を総合的に審査し、40地域を選定しています。これらの重点地域に対しては、農林水産省及び関係機関と連携した重点的支援により、農泊地域へのインバウンド誘客体制を抜本的に強化する取り組みが進められています。
実践的な支援として、令和7年3月には「農泊教育旅行受入手引き」「旅行会社向けこどもたちの未来をつなぐ体験 農泊販売の手引き」「農泊で育む、生きる力(学校提案用パンフレット)」「農泊ナレッジ集 持続可能な農泊地域を目指して」などの実務的な手引きが公表されています。
全国展開として、令和5年3月現在、農山漁村振興交付金による農泊推進の支援に採択された農泊地域が全国各地で展開されており、地域ブロック別に取り組み状況が整理・公表されています。また、景観資源を活用した農泊地域事例集では、全国21地域の具体的な取り組み事例が詳細に紹介されています。
記事は、農泊が単なる観光施策ではなく、農山漁村の活性化と持続可能な発展を目指す総合的な地域振興政策として展開されていることを示していると結論づけています。