経済産業省が東京証券取引所と共同で実施する「令和7年度なでしこ銘柄」および「令和7年度Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業」の募集が2025年8月25日より開始されました。この取り組みは2012年度から続く女性活躍推進政策の重要な施策として、中長期的な企業価値向上を重視する投資家に対して、女性活躍に優れた上場企業を魅力的な投資対象として紹介することを目的としています。
人的資本経営重視の流れを背景に、今年度の選定では単なる女性活躍の取り組み量ではなく、経営戦略と結びついた実効性のある推進体制と、それが企業価値向上に与える実際の影響を重視する方針が明確化されています。特に注目すべきは、「採用から登用までの一貫したキャリア形成支援」と「共働き・共育てを可能にする性別を問わない両立支援」の両輪での推進を評価基準として設定していることです。
選定方法に関しても大幅な改善が図られており、昨年度まで全業種で最大2社までだった選定枠を、上場企業数300社以上の業種について最大3社まで拡大し、より多くの先進企業を顕彰できる制度設計に変更されました。これにより「なでしこ銘柄」は最大30社程度、「Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業」は最大20社程度の選定が予定されています。
この制度の意義は、ESG投資の拡大とダイバーシティ経営の推進という二つの重要なトレンドを結びつけることにあります。女性活躍等の非財務情報開示を促進し、応募企業のデータを資本市場や労働市場に積極的に公表することで、透明性の高い企業評価システムの構築を目指しています。
また、「Nextなでしこ」という新たなカテゴリーの設定により、働き方改革と性別を問わない両立支援に特に優れた企業を別枠で評価することで、多様な働き方を支援する企業の取り組みを幅広く表彰できる仕組みとなっています。これは、少子高齢化が進む日本において、男女共同参画社会の実現と生産性向上の両立を図る重要な政策ツールとして位置づけられています。
募集期間は2025年8月25日から10月16日12時まで(締切厳守)、選定企業発表は2026年3月下旬の予定で、9月2日には制度に関するオンライン説明会も開催されます。この制度を通じて、投資促進、企業の取り組み加速化、そして日本企業全体のダイバーシティ経営レベルの底上げが期待されています。